「妻の経済的自立」を阻もうとする夫の特徴 FPは見た!妻を見下すヒドい男たち

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このほかにも、「生活スキルがない」「妻を見下して意見を聞かない」「妻の行動を制限するような言動をする」夫は少なくありません。「団塊世代なんてそんなもの」と言われてしまえばそれまでなのですが、今後の2人の生活について話しているときの夫の態度から、妻を大切にしていない感じは筆者にまで伝わってしまい、やりきれない気持ちになります。

平均寿命から考えると、明らかに女性のほうが長生きをします。夫も自分のほうが先に逝くと考えているせいか、将来設計が他人事になりがちです。実際、夫の多くは、親や自分の介護、さらに葬儀まで妻がやってくれると考えています。

しかし妻は違います。できれば夫の介護などの面倒など見たくない。最近では、自分に経済力があれば離婚したほうが気楽だと考える方は多い印象です。ただ、現実には経済力がないから離婚できないだけで、子どもの面倒は見ても、夫は嫌、という人は多いのです。

女性こそおカネの使い方を知っておくべき

おカネの問題は、これから老後を迎える世代だけのものではありません。これからの時代は、誰しもがおカネに慣れ親しむことが重要です。妻が自分はおカネに詳しくないから家計管理を夫に任せるというような考えですと、家庭におカネが貯まらないかもしれません。自らおカネを扱うスキルが身に付きませんし、失敗を重ねて経験を積むということもできません。夫婦共同で家計管理をすることが理想的ですが、そのような家庭は10組中1組程度です。

女性が100歳まで生きることが珍しくない時代。妻が夫の死後も数年あるいは十数年生きることは少なくありません。そのようなときに、おカネのことが全然わからないようですと、不要な金融商品を購入したり、詐欺に気が付かないかもしれません。女性が最期を迎えるときまで安心して暮らすには、自らおカネに詳しくなる必要があるのです(ちなみに、日本人では同じ年に生まれた女性の人数が1/2になるのは90歳、1/4になるのは95歳です!)。

実は、将来の不安を外部の人に話すだけで、スッキリされる方も多いのです。夫が話を聞いてくれないから、代わりにFPに話をする。水商売のようでもありますが、このようなおカネと人生に関するコミュニケーションを行うことが、FPの最大の価値であると私は考えます。

高橋 成壽 ファイナンシャルプランナー

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たかはし なるひさ / Naruhisa Takahashi

寿FPコンサルティング株式会社代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、金融系のキャリアを経てFPとして独立。お金を増やす、お金を守るという視点でFPサービスを提供。30代40代の財産形成、50代60代の資産運用、70代以降の相続対策まで幅広い世代に頼られている。「ライフプランの窓口」を企画運営。著者に『ダンナの遺産を子どもに相続させないで』(廣済堂出版)がある。日本FP協会認定CFP。

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