米軍がシリア空爆、トマホーク50発以上発射 化学兵器使用への報復
[ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米政権は6日、内戦が続くシリアで、アサド政権軍の支配下にある空軍基地に対し巡航ミサイルによる攻撃を行ったと表明した。シリアで今週、禁止されている化学兵器を使用したとみられる空爆で多数の死者が出たことを受けた対抗措置。
米国防総省の報道官は、地中海東部に展開する米海軍の2隻の駆逐艦から、59発の「トマホーク」ミサイルがシリア政府軍の空軍基地の航空機、防空システム、燃料貯蔵庫などに向けて発射されたと述べた。
「化学兵器の拡散・利用を防ぐ」
「アサド政権の行動を変えようとする長年の試みはすべて失敗、それも劇的な失敗に終わった」とトランプ大統領は攻撃後の記者会見で語った。今回の米軍による攻撃について「化学兵器の拡散・利用を防ぐことが米国の安全保障上の重要な利益だ」と述べた。
中国の習近平国家主席と首脳会談に臨んでいるトランプ大統領の別荘「マール・ア・ラーゴ」で会見した。
攻撃は米東部時間6日午後8時45分(7日0045GMT)ごろに行われ、シリア政府軍の司令官は、これにより6人が死亡したと語った。シリアの国営通信社は、米国のミサイル攻撃で市民9人が死亡したと伝え、うち4人は子どもとしている。