ヨドバシのネット通販が超速配達できるワケ 「最短2時間30分以内に配送」の仕組みとは?

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「お客さんにできるだけ合わせるようにしたい。システムがまだ出来上がっていないというのもあって、配達の調整は人力で行っている。自社の配達員が今どこにいるのかリアルタイムでわかるようにしてあるので、融通を利かせやすい」(藤沢副社長)

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とはいえ、エクストリーム便はまだまだ発展途上だ。再配達の融通は利いても、最初の配達では対応できていない。注文後、何時ごろに届くかはわかっても、ヨドバシが目指している、顧客が届けてほしい時間を細かく指定することはできないのだ。

「方法はいろいろあって、社内で検討している」(藤沢副社長)。たとえば商品を注文した後、帰宅途中で自宅の最寄りの駅に着いてから「15分後に商品を届けてほしい」とヨドバシに連絡すると家に着くと同時に商品を受け取れる、といった形が考えられる。電話による連絡ではなく、ヨドバシのスマートフォンアプリを活用する手もある。顧客が確実に受け取れるようになれば、コストがかかる再配達を減らすこともできる。

川崎の拠点を拡張中、品ぞろえはさらに拡大

ヨドバシは物流の重要拠点である川崎のセンターを拡張する工事を行っている。完成すれば扱える商品点数を増やせるようになり、ネット通販の品ぞろえも今以上に充実することになる。東海地方でも新設したセンターが稼働を始めるなど、物流には積極的に投資している。

エクストリーム便についても、大阪をはじめ、対象となるエリアを広げる意向を持っている。

「うちは実店舗もネット通販もやっているが、日本で両方うまくやっているという例はあまりない。商品知識や店作りなどを充実させて店に来て楽しい、店に来られなくてもネット通販で楽しめるというように、それぞれの魅力をもっと追求していかないといけない」(藤沢副社長)

家電量販店の枠を超えて突き進もうとするヨドバシの挑戦は続く。

富田 頌子 東洋経済 記者

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とみた しょうこ / Shoko Tomita

銀行を経て2014年東洋経済新報社入社。電機・家電量販店業界の担当記者や『週刊東洋経済』編集部を経験した後、「東洋経済オンライン」編集部へ。

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