弾けた「水素水バブル」、日本トリムの言い分 国民生活センターの報道発表が大打撃

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同センターは、水素水に関する相談が2011年度から2016年9月末までの間で累計2260件に上ったことを踏まえ、水素水に関する調査を実施。飲用水として販売されている水素水10銘柄と水素水生成器9銘柄の計19銘柄について、商品の表示や広告のあり方、溶存水素濃度(水に溶けている水素ガス〈水素分子〉の濃度)をテストした。

このテストは、水素水の機能を科学的に分析することよりも、表示や広告のあり方、表示どおりの水素濃度があるかなどを調べることを主眼としたものだった。テストでは溶存水素濃度が表示値より測定値のほうが低かったケースがあったほか、製品に記載された「様々な病気の原因といわれる悪玉活性酸素を無害化する」「アトピーに かゆい部分に水素水をつけて下さい」などの表示も、健康増進法や景品表示法などに抵触するおそれがあるとされた。

テスト対象になった影響は甚大

日本トリムの製品では定価17万7120円(税込み)の水素水生成器がテストの対象となった。テスト対象銘柄は「相談のあった銘柄をもとに選んだわけではない」(国民生活センター)とするが、日本トリム・執行役員経営企画部長の田原周夫氏は怒りを隠さない。「われわれは全国28カ所の事業所を通じ、毎月1回必ず消費生活センターに『何か問題はありませんか』と聞きに行っている。これまで消費者からは『だまされた』というクレームは一件もない。なぜわれわれが調査の対象に選ばれなければいけないのか。相談件数の内訳こそ、開示されるべきだ」。

それに対して、国民生活センター商品テスト部の担当者は次のように反論する。「今回のテストは多くの消費者が飲用していると考えられる水素水の実態を調べることを目的としているため、消費者が購入するに際し、広く一般に流通している商品群の中から選んだ。消費者が銘柄を名指しして相談しているケースばかりではないため、集計結果の内訳は出していない」。世の中への影響を考えれば、相談件数の内容よりも大手をテスト対象にしたほうがいいという説明である。

消費者から見て最も大きな問題は、同社が販売する整水器が本当に「まがい物」かどうかという点だろう。田原氏は「当社の整水器は厚生労働省が所管する医薬品医療機器等法(旧薬事法)に規定された医療機器であり、厳しい基準を満たしている。管理医療機器として胃腸症状の改善も認められている」と語る。

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