西武の新型車両は「通勤電車」を変えるか 「最も進化した通勤車両」会長も太鼓判

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先頭車両に設けられた「パートナーゾーン」(撮影:尾形文繁)

また、通勤電車としては珍しい試みも取り入れられている。池袋方面寄りの先頭車両には、車いすやベビーカー利用者に使いやすい「パートナーゾーン」を設置。寄りかかるように軽く腰掛けられるタイプのシートと車いすの固定設備を中央部に設けたユニークな配置で、ほかの部分より窓の大きさも拡げ、単なるフリースペースを超えた「乗る楽しみ」の感じられる空間を生み出した。

さらに、今回登場した2編成は、車内の中吊り広告の代わりとしてデジタルサイネージを設置。性能面でも、秩父の山岳区間から地下鉄乗り入れまであらゆる路線を走ることが可能な設計で、ある関係者の言葉を借りれば、まさに「全部入り」の車両だ。

同社の車両担当者は、今回の40000系について「これまでの考え方から脱却しにくい車両部門の発想だけではできなかった電車」だと語る。開発にあたっては、社内の選抜メンバーでチームを結成。日ごろは車両とは関係のない20代の男女社員6人と、車両専門の担当者3人によるチームが企画・開発にあたったという。

鉄道の「顔」は電車だ

基本的な部分でベースとなったのは、2008年に登場した30000系電車、通称「スマイルトレイン」だ。この車両は、新体制となった西武の象徴として女性社員を中心としたプロジェクトチームによって生み出され、笑顔をイメージした正面デザインや卵形の吊り手など、随所に利用者への優しさを演出し、西武の新たな顔となった。

側面から見た「パートナーゾーン」。窓の天地が大きい(撮影:尾形文繁)

今回の40000系では、ベビーカー利用者や車いす利用者など、これまで電車を利用しづらい面があった人々にとっての使いやすさを特に考慮したのをはじめ、「『今の西武にまだ足りないものはなにか』を考え、電車に乗ること自体を目的にしてもらえるような車両を目指した」(車両担当者)という。

窓の寸法をほかの部分よりも下に拡げ、子どもが外の風景を見やすくした「パートナーゾーン」はその一例だ。「鉄道の『顔』は電車と駅。お客様に乗ってもらうために、魅力の向上は重要」と前出の担当者は語る。

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