ライザップは「第2のユニクロ」を狙っている

アパレルで6社目のジーンズメイトを買収

買収を重ね規模が拡大したことで、スケールメリットを生かせる段階にもなってきた。今後は通販とアパレル事業の物流を統合する考えだ。さらに視野に入れるのは、企画・生産・販売のすべてを自社で一気通貫して手掛ける「SPA(製造小売業)への転換だ」とライザップグループの瀬戸健社長は語る。

「業績のよいときを知っている人間」を起用

この構想はまんざら、はったりでもなさそうだ。最近登用され、38歳の瀬戸社長の脇を固める顔ぶれを見ると、その狙いが浮かびあがる。

ライザップで得た豊富なキャッシュを使って買収を繰り返す瀬戸健社長(撮影:今井康一)

まず、2016年11月に入社した岡田章二氏(51)。「ユニクロ」のファーストリテイリングに20年以上在籍、システム部長や執行役員CIO(最高情報責任者)などを歴任し、ファーストリテイリンググループ全体の業務改革と業務システムの構築、IT戦略を担った人物だ。ライザップでは、CSO(最高戦略責任者)兼CIOとして、各社のサービスをIT面で支える。

岡田氏の紹介で2月1日に入社するのが、宇山敦氏(53)だ。レナウンを経て入社したファーストリテイリングには2000年から2012年まで在籍。2002年のソルトレイクシティ冬季五輪と2004年のアテネ夏季五輪では日本選手団の公式ユニホーム開発責任者を務め、デザイナーのジル・サンダー氏とのコラボブランド「+J」を立ち上げた。

商品開発にとどまらず、ユニクロの欧米進出や商品開発機能の上海移管などにも携わっている。この宇山氏がライザップのSPA計画のキーパーソンと見られる。

買収子会社の社長を務める岩本眞二氏(54)、大西雅美氏(58)、濱中眞紀夫氏(54)も、アパレル業界に知見の深い人物だ。岩本氏は女性ファッション通販のスタイライフ(楽天グループに入り2013年に上場廃止)の創業者で、同社を上場に導いた経験を持つ。

当記事は「週刊東洋経済」2月4日号<1月30日発売>からの転載記事です

グループ全体の成長戦略を練る作戦参謀には今年1月に入社した鎌谷賢之氏(42)を据えた。鎌谷氏は2009〜2014年、ソフトバンクに在籍しており、同グループ戦略の責任者として、「新30年ビジョン」のプロジェクトリーダーを務めた。

米スプリントやイー・アクセスなどの大型買収、ロボット事業などの新規事業にもかかわっている。その他にも、商品開発に定評のある小売り大手の幹部を採用する予定だ。

瀬戸社長は「イケてる会社で業績のよいときを知っている人間」を外部から登用していると話す。ただ、この豪華布陣も“結果にコミット”できなければ、単なる着膨れと揶揄される。果敢な挑戦は成功するのか。

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