ポルシェ、脱「2ドアスポーツカー」に動く理由 SUVと4ドアセダンで顧客の「若返り」を狙う
「あの911も嫉妬するモデルになった」――。
高級スポーツカーを手掛ける独ポルシェが4ドアセダン「パナメーラ」を7年ぶりにフルモデルチェンジし、12月20日に東京・恵比寿でお披露目された。2017年3月から顧客への納車を開始する。
2009年にポルシェ初のセダンとして発売されたパナメーラは、今回は2代目となる。日本法人の七五三木敏幸(しめぎ・としゆき)社長は「機能と美しさを両立した。これほど完成度の高いものはない」と話す。
伝説の「911」に負けないという自信
ポルシェの代表車種といえば、スポーツカーの代名詞ともいえる「911」。競合他社もベンチマークにするほどだ。だが、今回のパナメーラもそれに負けず劣らずの出来だという自信がにじんでいた。
今回のパナメーラには5つのタイプが設定され、価格帯は1132万円~2327万円。この日姿を現した「パナメーラ ターボ」は最高級モデルで、排気量4リットルのV型8気筒ツインターボエンジンを搭載した4輪駆動車だ。最高速度は306キロ、3.6秒で時速100キロに達する。初代に続き、電気で走ることができるプラグインハイブリッド車(PHV)も用意された。予約受注は全体で300台弱に上っている。
外観デザインは初代に比べて、後部の屋根を低くして全体をより低く見せることで、911の外観に近づけようとした。見た人に一目でポルシェとわかってもらう狙いがあるという。
七五三木社長は「リア(後部の)デザインに力を入れた。大変苦労したが流れるような外観にできた。傲慢で怒られるかもしれないが、(他車がパナメーラに)追い越された後にリアを見て嫉妬する車だ」と胸を張る。
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