キャンドゥが「インスタ映え」にこだわる理由 おしゃれな投稿写真で、来店客が増加中
従来、キャンドゥでは、基本的に男性バイヤーが中心となって商品の開発・調達を行ってきた。これに対して、女性社員の間からは「客層の中心である女性がかわいいと思うような商品を作りたい」という意見が出ていた。
加えて、競合のセリアなどが、女性をターゲットとした趣味性の強い雑貨・小物類を武器に100円ショップ業界をリードしていることもあり、このジャンルのテコ入れが必要になっていた。
そこで、女性バイヤーばかり約10人のチームを作り、商品開発のアイデアを出し合う「ガールズ・ブレインストーミング」を発足させた。ここで出た意見をもとに商品を開発・導入していく過程で、バイヤーの中から、「商品に対する自分たちの思いを、SNSを使ってユーザーに伝えたい」との提案があったという。
商品のアピールはやっぱり「写真」
発案者の一人、商品部商品課でバイヤーを務める園中杏実氏は、もともと個人としてインスタグラムを楽しんでいたが、その中で、一般ユーザーがキャンドゥの商品の利用シーンを投稿しているのを見つけ、商品紹介の参考になると感じていた。
100円ショップの商品はビジュアルでの訴求がポイントだ。テキストが中心になると、その執筆や内容を確認する作業も発生する。その点、繁雑な作業はほとんど必要なく、写真の撮影や加工・投稿が直感的にできるインスタグラムはうってつけのツールだった。
「文字情報が中心のツイッターやフェイスブックよりも、写真がメインコンテンツであるインスタグラムのほうが、商品のイメージを伝えやすいと思った」と園中氏は語る。インスタグラムのメインユーザーが、開拓を進めたい若年女性層と一致していたことも、利用の決め手だった。
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