佐藤優も唸る!池上彰のスゴい新聞の読み方 「毎日11紙を1時間20分」どう読んでいる?

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池上:ビジネスパーソンは、なにも11紙も読む必要はありません。私がこんなにたくさん新聞を読んでいるのは、仕事に直結するからです。

2紙目は「どの新聞を」「どう」読めばいい?

【おすすめの方法1】ビジネスパーソンは、まず2紙を読む

池上:ビジネスパーソンには、まず「1紙にしっかり目を通す習慣」をつけ、そのうえでもう1紙読み、「複合的に世の中を見る目」を養ってほしいですね。

2紙併読することで、それぞれの新聞で足りない部分を補い合って理解が深まります(撮影:風間仁一郎)

佐藤:もし現在、保守系の論調の『読売新聞』『日本経済新聞』『産経新聞』を読んでいるなら、2紙目はそれとは反対の現政権に厳しい立場をとる、たとえば『朝日新聞』『毎日新聞』『東京新聞』のうちどれかを読むようにするといいですね。

池上:おっしゃるとおりです。「1紙は保守系、もう1紙はリベラル系」というように「論調の異なる新聞を2つ読む」ようにするなど、どちらか一方に偏らないようにしたいですね。

【おすすめの方法2】定期購読は1紙。2紙目は駅売りやコンビニを活用

池上:2紙併読することで、それぞれの新聞で足りない部分を補い合って理解が深まります。また、ひとつのテーマについてもさまざまな伝え方があることもわかります。

佐藤:その際、自宅で定期購読するのは1紙で十分ですよね。もう1紙は駅売りやコンビニを活用するなど、時間と財布が許す範囲で読む程度でもいいと思います。

池上:それがいいですね。私自身も、『東京新聞』『産経新聞』は駅の売店で購入していますから。

【おすすめの方法3】完璧主義の必要はない。1日5分でも継続が大事

池上:あと、新聞を読むコツは、くれぐれも無理をしないことです。完璧主義の人ほど、まじめに新聞に向き合おうとしすぎて新聞をためてしまい、結局、読むのをやめてしまうという、オール・オア・ナッシングの思考に陥りやすいですから。

佐藤:朝と夜に、新聞を開いてざっと目を通す。余裕があれば昼休みにも読んでみる。まずはその程度のざっくりしたスタンスで読みはじめるのがいいと思います。

池上:テレビやネットのニュースしか見ていない人は、まずは1日5分でも継続して新聞に目を通す習慣をつくってほしいですね。同じ時間で「とれる情報の多さ」に驚くはずです。

池上 彰 ジャーナリスト

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いけがみ あきら / Akira Ikegami

1950年、長野県生まれ。1973年慶応義塾大学卒業後NHK入局。ロッキード事件、日航ジャンボ機墜落事故など取材経験を重ね、後にキャスターも担当。1994~2005年「週刊こどもニュース」でお父さん役を務めた。2005年より、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。東京工業大学リベラルアーツセンター教授を経て、現在、東京工業大学特命教授。名城大学教授。2013年、第5回伊丹十三賞受賞。2016年、第64回菊池寛賞受賞(テレビ東京選挙特番チームと共同受賞)。著書に『伝える力』 (PHPビジネス新書)、『おとなの教養』(NHK出版新書)、『そうだったのか!現代史』(集英社文庫)、『世界を動かす巨人たち〈政治家編〉』(集英社新書)など。

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佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

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さとう まさる / Masaru Sato

1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。

2005年に発表した『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社)で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞。2006年に『自壊する帝国』(新潮社)で第5回新潮ドキュメント賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『読書の技法』(東洋経済新報社)、『獄中記』(岩波現代文庫)、『人に強くなる極意』(青春新書インテリジェンス)、『いま生きる「資本論」』(新潮社)、『宗教改革の物語』(角川書店)など多数の著書がある。

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