デンソー「自動運転技術」はこうして生まれる

めったに公開されないテストセンターの内部

テストセンターの屋内施設には長さ200㍍の走行路がある(記者撮影)

夜間、車の通常のライトだけでは人影はほとんど見えない。だが、開発中の車載カメラにはくっきりと被写体が映っている――。

名古屋駅から車で約1時間半、奥三河にあるデンソーの「額田テストセンター」(愛知県岡崎市)。同社がソニーと提携して開発した新しい車載用画像センサーのデモンストレーションが行われた。ソニーのイメージセンサーを車載用に改良して搭載することで、光量の少ない夜間でも正確に被写体を撮影できる。

現在、自動車業界では自動運転に向けた開発が花盛りだ。この画像センサーも自動ブレーキシステムに搭載される予定。日本と欧州の安全性評価基準では、自動ブレーキによる衝突回避の対象として夜間の歩行者を加えることを検討しており、画像センサーの開発はこうした動きに対応するものだ。

夜間の郊外道路を再現

額田テストセンターの完成は1984年。30年以上も前だが、これまでその内部が公開されることはめったになかった。同センターで行われる実車試験の機密性が高いためだ。だが今回、その一部が報道陣に公開された。

画像センサーのデモンストレーションが行われた最新鋭の屋内施設は、夜間や降雨時の道路を正確に再現するため、2014年に完成した。長さ200メートル、幅10メートルに及ぶ走行路が一直線に続く。

歩行者死亡事故の約7割が夜間、また天候別では死亡事故の約14%が雨、霧、雪という悪天候下で起きているというデータがある。ADAS(先進運転支援システム)推進部の松ヶ谷和沖部長は、「われわれは現地現物主義。いろいろな走行を再現して、危ないシーンを解決していくことが使命だ」と屋内施設設立の狙いを語る。

屋内施設の照明は市街地の明るさから月明かりまでの照度を再現できる。今回のデモンストレーションは夜間の郊外道路を再現する中で行われた。

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