関東人が戸惑う「関西ならではの鉄道ルール」 出張者必見!関東と関西でこんな違いが

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4)違う駅名だけど乗換駅!

近鉄・大阪阿部野橋駅に建つ「あべのハルカス」。隣接するJRの駅名は天王寺だ(撮影:尾形文繁)

今度は逆パターンで、駅名が違うのに同じ駅……という事例を紹介しよう。

有名どころでは、大阪駅と梅田駅がある。そもそも「大阪」という駅はJRしか乗り入れておらず、地下鉄も阪急も阪神もすべて梅田駅で、乗換案内も充実しているのでここで戸惑うことはあまりないかもしれない。

ところが厄介なのが、天王寺駅。こちらはJRの駅なのだが、隣接地に近鉄の大阪阿部野橋駅がある。「あべのハルカス」でおなじみの近鉄南大阪線のターミナルなのだが、それが関西在住でない人にとってはわかりにくい。ちなみに地下鉄は天王寺駅(阿倍野駅もある)、阪堺電気軌道の停留場は天王寺駅前だ。

もちろん東京にも大手町駅と東京駅のように、駅名は違っても乗り換え可能……という駅もあるにはあるが、大阪ほど豪快に違うと戸惑ってしまう旅行者も少なくないだろう。

一周するつもりが全然別の駅へ……

5)山手線とは全然ちがう!環状線は丸くない!?

まあるい緑の山手線は全列車が環状運転をしている(一部池袋行き・大崎行きがあるが)。では、大阪のJR大阪環状線も同じように、路線名の通り環状運転をしていると思ったら大間違いだ。

もちろん、一部の列車は環状運転をしている。ただ、桜島線直通・関西本線直通・阪和線直通の列車も乗り入れている。さらに関西国際空港に向かう特急列車も走るなど、大阪の環状線は多種多様な列車が行き交う路線。「乗っていれば一周していつかは着く」山手線とは違いすぎ、何気なく来た列車に乗車するというのはあまりにも危険だ。

6)路線名ではなく「◯◯快速」を使いこなすべし

関西在住の人同士の会話でしばしば耳にするのが「新快速」という言葉。複々線化している東海道・山陽本線を走る停車駅の少ない列車のことなのだが、これが意外とわかりにくい。

そもそもこの新快速、最長では北陸本線の敦賀駅(福井県)から赤穂線の播州赤穂駅(兵庫県)までを走り抜ける。路線名では北陸本線・東海道本線・山陽本線・赤穂線だ。さらに関西エリアでは路線愛称として長浜〜京都を琵琶湖線、京都〜大阪をJR京都線、大阪〜姫路をJR神戸線と呼んでいる。このすべてを「新快速」が走破するわけだ。

このため、例えば三ノ宮駅から高槻駅まで行く場合は「JR神戸線と京都線に乗って」ではなくて「新快速に乗って」となる。「新快速」はもはや列車種別ではなく路線名のように使われているのだ。

この「新快速」は上記区間のみを走るが、他にも「大和路快速」(関西本線・和歌山線直通で大阪から奈良方面へ向かう列車)、「丹波路快速」(東海道線から福知山線直通)、「紀州路快速」(環状線から阪和線直通)などなど、複数の路線を直通する列車には「○◯快速」という名がつけられている。これを覚えて使いこなすことが、関西の鉄道を乗りこなすキモなのだ。

【2019年2月20日18時12分 追記】記事初出時、丹波路快速の記述に誤りがありましたので、上記のように修正しました。

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