「英国王室」の真実をどれだけ知っていますか 思わず人に話したくなる蘊蓄100章

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81. その際にセットされた「カリナンⅠ」と呼ばれる530.2カラットの巨大な無色ダイヤは、当時世界最大級だった

82. 「エリザベス2世のティアラ」はカルティエが製作した後光スタイルで彼女の18歳の誕生日に贈られたもの

83. ダイヤモンドとプラチナの渦巻き模様が特徴的なティアラで、2011年の挙式の際キャサリン妃が着用した

84. 「アデレード女王のフリンジネックレス」は1831年以来、歴代の英国女王が愛用してきた伝統の逸品である

85. ボディには、ジョージ3世をはじめ過去の国王や王妃の記章やジュエリーから取り外したダイヤを再利用

86. 2002年からエリザベス2世が所有し、ネックレスとして、またドレスや王冠の縁飾りとして使われている

87. これらは一部で1857年ヴィクトリア女王は当時の継承法によって家宝ともいうべき品を数多く失っている

88. 当時、王室御用達ジュエラーだったガラードは、ヴィクトリアが所有する剣などから宝石を取り外して再生

89. 失った宝飾品の数々を蘇らせるが、その際に復活したダイヤのネックレスが「戴冠式のネックレス」である

90. アレクサンドラをはじめメアリー、エリザベス、そしてエリザベス2世もこのネックレスで戴冠式に臨んだ

王室公用車の「ベントレー・ステートリムジン」

91. 2002年に在位50周年を迎えたエリザベス2世は、英国自動車製造者協会から「王室公用車」を進呈された

92. このベントレー・ステートリムジンはツインターボ付ロールス・ロイス製6747㏄V型8気筒エンジンを搭載

93. 4ドアのリムジンのみで、ボディには装甲が施され対地雷構造の底部、防弾ガラス、ガス攻撃対策も備える

94. 前席は革張りだが、後席には英国の織物製造業者ヒールド・ブラザーズ製造のラムウール・サテンを使用

95. この前席が「革」、後席が「布」という組み合わせは、最高級リムジンとしての様式に正しく則っている

96. この車は2台しか製造されず、1950年代に王室や国家元首用に18台製造されたロールス・ロイスより希少

97. また女王が乗車しているときは、ボンネット上にあるベントレーのオーナメント「B」が取り外される

98. 代わりに、女王のマスコットとして知られる「竜を退治する聖ジョージ像」に交換されるのである

99. エリザベス2世の誕生日は1926年4月21日だが、毎年6月に「公式誕生日」が設けられている

100. この公式誕生日は11月生まれだったエドワード8世以来の伝統で、当日は叙勲者リストも発表される

(文:寺田 薫/モノ・マガジン2016年11月2日号より転載)

参考文献・HP/「英国王室旅物語」(講談社)、「女王とプリンセスの英国王室史」(ベストセラーズ)、「ロンドン塔と英国王室の九百年」(柏書房)、「英国王室史辞典」(大修館書店)、ニュースダイジェスト、ロンドンサイド、CNN、ザ・ウェディングほか関連HP
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