Facebookがアドサーバーから撤退したワケ かなり堅固なGoogleの「独占」
Business Insiderによると、アトラスは今年8月に人員の大半をアドテクから測定に移した。つまり、広告をサーブすることは諦め、その効果を追跡することにリソースを移した。測定方法は異なる複数のデバイスをユーザーと紐付ける「人単位のマーケティング(People-based marketing)」と呼ばれる。
人員は「マーケティング・サイエンス」へ
フェイスブックユーザーは各デバイスでログインするため、アトラスはCookieに依存することなく「人単位のマーケティング」を行える。この方法は膨大なログインユーザーをもつフェイスブックとグーグルに利がある。独立系ベンダーは連合により、このデータ優位性に対抗している。
フェイスブックは「マーケティング・サイエンス」と銘打って、この技術などを活用し、消費者行動を調べ、情報を広告主に提供している。
フェイスブックは今年前半、動画SSPの「ライブレイル」事業を停止。4月にデスクトップ用リターゲティング事業も停止しており、アドテク関連事業を再編してきた。
第3四半期決算ではCFOのデイビッド・ウェフナー氏は「力強い時期が一巡した後は、売上高成長率の減少を予測している」とし、その要因を表示できる広告数が上限に達していると語った。これはフェイスブックのデジタル広告のエコシステムだけを考慮していることを意味し、グーグルが独占するディスプレイ広告に事業展開する意欲がないととれる内容だった。
(Written by 吉田拓史)
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