仰天!「超長距離」通勤列車の遠すぎる始発駅 東京に3時間以上かけてやってくる列車も

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首都圏では、小田急多摩線の唐木田から東京メトロ千代田線を経由し、JR常磐線の我孫子を結ぶ列車など、3つの鉄道会社にまたがって運転される列車は珍しくない。だが、全国的に見てみると、3社以上を直通する列車は数少ない存在だ。

そんなレアな存在の列車が、朝の通勤時間帯、意外なところで運転されている。まずひとつめは、新潟県の糸魚川を6時41分に出発する金沢行普通列車だ。この列車は、えちごトキめき鉄道の糸魚川駅を出発して、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道を経由して金沢へと向かう。

北陸新幹線の開業によって誕生したこれら3つの鉄道会社だが、時刻表を見ると金沢発富山行など、2社にまたがって運転される列車は多数あるものの、3社にまたがって運転されるのはこの列車と、夕方に金沢を出発する糸魚川行の1往復だけだ。

そしてもう一つは、岩手県の小鳥谷(こずや)を6時33分に出る鮫行の普通列車だ。始発駅の小鳥谷はIGRいわて銀河鉄道の駅で、ここから青い森鉄道、JR東日本の八戸線を経由して、終着駅の鮫に8時24分に到着する。走行距離59.9キロメートル、所要時間1時間51分と、非常にのんびり走る列車だ。

日本で1本しかない通勤列車が北海道に

珍しい通勤列車は他にもある。JR北海道では、函館本線の倶知安(くっちゃん)を6時20分に出発する苫小牧行(札幌8時19分着)が、日本で1本しかない特徴のある列車だ。この列車は途中の小樽と札幌の間で電車とディーゼルカーを一緒に連結し、電力とディーゼルエンジンの両方を使って運転されている。

また、長野県の篠ノ井駅を8時3分に出る豊野行の普通列車も珍しい存在だ。長野駅を発着する在来線の列車は、この列車以外すべてが長野始発、長野止まりで、この1本だけが唯一、長野駅を「途中駅」とする列車なのだ。

最近は、早朝に遊んでから出社する「エクストリーム出社」が話題となっている。もし自分が通う会社や学校の近くに、ちょうどいい時間に到着する列車があったら、早朝、もしくは前日に始発駅へと向かい、長距離列車や珍しい列車に乗って出社する「鉄ストリーム出社」をしてみるのも面白いだろう。

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