アストンマーティン旗艦モデルのスゴい実力 「バンキッシュ」はさらなる磨きをかけた

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ちなみにこの魅力的なスタイルは、新たにラインナップされたオプションを装着することによって、さらにドレスアップが可能との由。用意されるアイテムには、カーボンファイバー製ボンネットルーバー、新しい鍛造5スポークダイヤモンド切削ホイールなどが含まれている。

ドアを開ければ、インテリアにはキルトレザーをはじめ、「サテン チョップド カーボンファイバー」と呼ばれる新素材などによってインパネが仕立てられており、カスタマイズの幅も拡大。またシートには、豪華なBridge of Weir製のケイスネスレザーをあしらい、ラグジュアリーな雰囲気と最高のタッチを提供する。

自然吸気V12・6リッターユニットの魅力

一方、メカニズム面におけるハイライトは、6.0リッター自然吸気V12エンジンだ。インテークシステムの改良で吸気効率を高めた結果、最高出力は従来型ヴァンキッシュの573psに対して600psにアップ。スロットルレスポンスもよりシャープなものとされた。また、パワーアップに合わせて8段AT「タッチトロニックIII」のキャリブレーションが調整され、より素早いギヤシフトと精密でレスポンスに優れたシフトフィールを実現したという。

そしてサスペンションでは、ダンパーの設定、スプリングレート、アンチロールバーのブッシュも再チューン。しなやかな乗り心地を犠牲にすることなく、よりスポーティでダイレクトな走りを提供する。

2001年にデビューし、現代アストンの隆盛の先駆けとなった伝説の初代「V12 ヴァンキッシュ」は、その4年後に誕生した「V12 ヴァンキッシュ S」を最後に歴史の幕を閉じた。10年前の定石に従うならば、おそらく新型ヴァンキッシュ Sも、第2世代ヴァンキッシュの最後を飾るモデルとなるのは間違いあるまい。それは新型「DB11」が既にターボ化された今となっては、とりもなおさずアストンマーティンが長らく採用し、その豊穣というほかないフィーリングでファンを魅了してきた自然吸気V12・6リッターユニットの終焉が迫ってきていることをも意味するのである。

ある意味、現代アストンにとっての「ヴィンテージモデル」とも言うべき最終進化形ヴァンキッシュ S。もちろん、クーペとヴォランテ(4座オープン)ともに設定され、デリバリーは英本国市場を皮切りに2016年12月から開始される。

(文・武田公実)

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