失敗や挫折を乗り越える人の「具体的な方法」 TEDで人気のセラピストが語る「応急処置」
そんなときに考えてもらいたいのは「やり方はひとつではない」ということ。「やりつくした」と思っても、いろいろな方向からアプローチしてみると、新たなやり方が見つかることがあります。
次のエクササイズで、今までの自分のやり方を見直し、計画を再検討してみましょう。
<実行上手になるエクササイズ>
ステップ1 自分がどんな失敗をしたのか、紙に書き出す
まず、「ダイエットできなかった」「大事な試合でミスをして負けてしまった」など、おおもとにある自分の失敗をあげましょう。失敗がいくつもある場合は、ひとつだけ選んでください。
ステップ2 失敗の原因として考えられるものを書き出す
それらの失敗の原因として、考えられるものをすべて書き出してみましょう。
ステップ3 原因のなかで、自分で変えられること、変えられないことを分類する
たとえばスポーツの挑戦に失敗したとして、練習する時間が短かったことは、自分で変えられることです。練習時間を増やせばいいからです。でも、天候が悪かったとしたら、それは自分では変えられないことです。
ステップ4 「変えられないこと」について、それが本当に変えられないのかどうか検証する
与えられた条件だと思っていたもののなかで、自分の行動に置き換えられる部分はないでしょうか。たとえば前述の「天候が悪かった」ことが原因のひとつだとしたら、「天候に左右されない室内で練習する」という方法に変えることで改善できるかもしれません。
ステップ5 ステップ4の答えを参考に、新しい実行方針を決める
何をどう改善すれば成功に近づくことができるかを考えながら、新たな計画を立てましょう。
いかがでしょう。
気合いで乗り越えるには限界がある
挫折や失敗を経験したとき、気合いで乗り越えるのでは限界があります。自分でできることを細かく分解し、目の前の小さなことから一つひとつ手をつけていくなかで、自然と克服していくのではないかと思います。
本書では、このほかの手当ても詳細に解説していますが、これらの応急処置を施しても無力感や絶望感、憂うつな気分が続く場合は、医師やカウンセラーなどの専門機関に相談しましょう。失敗の不安が人一倍強く、いつも大事な場面でうまくいかないという人も、一度専門家に話してみるといいアドバイスがもらえるかもしれません。
しかし、多くの場合、失敗に対する対処法を身につけ、日々の心の傷に対してのケアを心がけていれば、心の傷の悪化を防ぐことができるでしょう。ぜひこれらのケア方法を実践し、心の平安を手に入れてください。
(構成:山岸美夕紀)
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