トヨタが“女性目線”のカー用品を売る狙い 「フランフラン」「ベルメゾン」などと連携して商品開発

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ペット系のカー用品も

こんな観点から商品コンセプトを考えていくうちに、「デザイン性の高い商品」「困りごとを解消する便利グッズ」「ペットとのドライブが楽しくなるカー用品」といった3つのジャンルが浮かび上がり、「Francfranc」「BELLE MAISON」などに協力を依頼する格好となった。ハンドルカバーやシートカバーなどの内装品は、自動車内装品メーカーが製造・販売するため、安全性などの品質に問題はないという。

通販サイト「ハピカラ」も新たに立ち上げ

これらの商品はトヨタの販売店で売られるほかに、トヨタは新たに通販サイト「ハピカラ」を立ち上げ、インターネット上でも購入できるようにする。「専門ブランドで商品の魅力を高めているだけでなく、“トヨタの~”と銘打っているだけに品質面にもこだわっている」(木村氏)。

初年度の販売目標は5億円。ただ、売り上げは販売店やパートナー会社に計上され、トヨタの懐に入るのは通販サイトの出展料や若干のロイヤルティにすぎない。労多くして実り少ない事業のようにも思えるが、「これももっといいクルマづくりの一環」と、佐藤氏は言う。男性ユーザーは愛車の外装にドレスアップを施して自分だけの1台を作り上げてきた。女性も内装を自分好みの空間に仕上げることで、クルマに乗るのが楽しくなる。

トヨタは「国内生産300万台の堅持」を打ち出しているが、少子高齢化で国内自動車市場の長期的な縮小は免れず、海外各地へ現地生産のシフトも進めている。国内生産の堅持にキモとなる国内販売の強化には、クルマの楽しみ方をさまざまな角度で提案するなどの工夫が欠かせない。

大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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