「地主系」お金持ちの知られざる本当の生活 実像は庶民が抱くイメージどおりではない

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「純資産」とは、「資産」から「負債」を差し引いたものです。1億円のマンションを持っていても、住宅ローンが残っている場合には、「純資産」には当てはまりません。また、日本において「相続税」がかかる人は「相続が発生した100人のうち、7、8人程度」しかいませんから、「相続税がかかる人」=「お金持ち」と考えることができるでしょう。この「3つ」の条件のどれかひとつでも満たしている人のことを「お金持ち」と定義しています。

お金持ちの4つの収入源

それでは、3つの条件のいずれかを満たす、お金持ちというと、私は大きく「4つ」のカテゴリーに分類することができると考えています。

【お金持ちの4つのカテゴリー】
カテゴリー① 事業系
カテゴリー② キャッシュリッチ系
カテゴリー③ 投資系
カテゴリー④ 地主系

 

①の「事業系」ですが、会社経営者(創業者、2代目、3代目社長)などに多く、事業所得によっておカネを得ています。オーナー企業の場合、自社株の大部分を保有しているのは、経営者です。会社の業績が堅調に伸びていると、株の評価額が押し上げられますから、自社株が数十倍に上昇することがあります。

とはいえ、「事業系」のお金持ちは、個人資産をそれほど多く持っていない気がします。役員報酬を多く取って個人資産を厚くすることよりも、会社の内部留保を厚くすることを考えているからです。また、中小企業では、社長が個人資産から会社に運転資金を貸し付けることがよくあります。会社に貸したおカネは、資金繰りの都合からなかなか戻ってきません。

銀行から融資を受ける場合も、社長の自宅が担保にされることがあります。担保となった自宅の売買は難しいため、一概には「社長イコールお金持ち」とは言えません。とはいえ、経営者は個人として受け取る収入以外に、さまざまな経費を使うことができるので、仮に役員報酬が少なくても、極端に生活が苦しくなることはありません。

②の「キャッシュリッチ系」とは、現金や預金など、流動性の高い金融資産を多く保有する人です。資産のほとんどが現預金か有価証券で、総資産は自宅を含めて「1億~2億円」くらいの人が多い気がします。上場企業の経営幹部(サラリーマン社長、副社長、専務、常務、取締役などの役員)は、高額の役員報酬を得ています。

人事労務分野の情報機関である「産労総合研究所」の調査によると(2015年)、役員の年間平均報酬額は、会長3693万円、社長3476万円、専務2433万円。さらに、ストック・オプションや退職金などもありますから、経営幹部は「キャッシュリッチ系」に含まれるでしょう。

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