マルハン社長、「太平洋クラブ」獲得の真意 アコーディア流の低価格ゴルフ路線は採らず

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ゴルフ産業では、高齢化が進むことでゴルフ人口がどうなるかという問題がある。しかし、ゴルフは高齢になっても長く楽しめるスポーツ。かつて、高齢者はゲートボールをしていたが、われわれは70歳になってもゲートボールでなくてゴルフをしているのではないか。

マルハンの人材力は太平洋クラブで活用できるか

――パチンコ業界では、機器メーカー各社が、ゴルフ場運営に乗り出している。平和はゴルフ場運営2位のPGMホールディングスをローンスターから買収(2011年12月)。セガサミーも有力ゴルフ場を含むフェニックス・シーガイア・リゾート(宮崎市)をリップルウッドから買収(12年3月)するなどしている。

情報交換したことはないが、おそらく2社(平和、セガサミー)とも、事業領域を広げていくという挑戦の中で、ゴルフ事業に行ったのではないか。われわれはサービス業のひとつであるエンターテインメント企業。ゴルフはエンターテインメントとして欠かせないと考えた。

――冒頭で、パチンコ業界で培った人材力を強調した。そうした人材をゴルフ場業界でこう活用するという具体的な構想はあるか。

太平洋クラブには40年の歴史があり、その伝統の中で多くの会員の支持を受け、高い運営力とブランド力を作ってきた。それらをゼロにし、全部われわれがやる、ということはない。ただそうした水準の高さを維持していくことは必要だ。ここ数年、太平洋クラブでは、コース管理に関する投資などが滞っていた面もある。今後3年でプレーやコースに直結するような投資を17億円計画している。お客様を満足させられるコース管理のやり方はしっかり継承していく。

一方でわれわれは飲食業もやっている。パチンコ事業を改革していくときもそうだったが、「ホスピタリティ(おもてなし)」の軸を中心に、一人ひとりのお客様のかゆいところに手が届くような態勢を整えてきた。そうしたわれわれの力を、現在ある太平洋クラブの力と融合させたとき、さらによいものになると考えている。

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