グーグル「純正」の新スマホが残念すぎる理由 Pixelには、たった一つの特徴しかない!

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昨今はスマートフォン向けのサービスや新機能において、国ごとの事情に沿った開発が行われるようになってきた。スマートフォンの機能・性能を無限に拡大していくかのような流れは鈍化し、よりライフスタイルに密着した使いやすさが求められるようになったからだ。

それだけ、道具としてのスマートフォンが生活インフラとして欠かせなくなっているのだ。

スマートフォンは、ひとつの端末に様々なセンサーやユーザーインターフェイスを集約し、所有する消費者自身が使いこなすことで多様なニーズに対応できるようにした製品だ。フィーチャーフォンならば、ニーズごとに異なる製品が多数存在しえるが、スマートフォンは理想的な1台があればニーズ全体をカバーできる。

しかし、現実には前述のように使用者の裾野が広がり、地域ごとに異なる社会基盤や生活スタイルに合わせた摺り合わせが、製品ジャンルの成熟に伴って求められるようになってきた。

かつては可能な限り少ない製品数、モデル数でグローバルのニーズをカバーしようとしていたアップルが、かつて中国市場開拓のためにモデル数を増やしたり、あるいは今年、日本市場向けに異なるiPhoneを用意したりといった取り組みをしているのは、その証左でもある。

グーグルが見ているのは世界の中心だけ

一方、グーグルは彼らが考える「世界の中心=アメリカ西海岸」に対して、自分たちが考える未来を見せていくことにしか興味がなさそうだ。最終的に細かな社会基盤や生活スタイルへの適合度を高めた製品の作り込みを行うのは、Androidをライセンスする端末メーカーが担うと考えているからだ。

Pixelの日本発売が見送られていることに落胆した人もいるかもしれないが、日本という国が世界の中心からは外れている(日本に対応するのはメーカーの仕事)と考えているからかもしれない。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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