自殺を目撃する可能性が高い駅はどこなのか 新小岩駅や国立駅の目撃率は平均の5倍
ところで、前回の記事(連載4回目)では、ホームドアの自殺抑止効果を国交省のデータをもとに検証し、ホームドア設置駅では自殺がほぼゼロになっていることを明らかにした。
たとえば、JR山手線でホームドアが稼働している23駅では、設置前(05年度以降)計74件あった自殺が設置後はいまのところゼロに抑えられている。やはりホームドアの全駅設置が完了した札幌市営地下鉄(南北線、東西線)でも、2005年度以降計23件あった自殺が、設置後は全く起きていない。
自殺抑止の観点からホームドアの設置を
ユーザーからすれば、目撃するリスクがなくなったわけだ。ホームドア設置後の新小岩駅や国立駅を想像すれば、この安心感は大きい。
本来、ホームドアは不慮の転落事故などの防止が主目的で、自殺抑止のためではないが、(1)ホームドアによって自殺がほぼゼロになること(2)目撃リスクがなくなること(3)関東の人身事故の6割が自殺であることを考えると、自殺抑止の観点から優先して設置する駅を検討してもいいだろう。
このページ以降は目撃リスクが平均を上回る駅のランキングだが、同時に、ホームドアの設置を優先すべき駅のランキングとも言える。利用者数が少ない駅の場合は数値がどうしても高くなるため、駅の1日平均乗車人員5万人以上、1万〜4万9999人、9999人以下で分類した上で順位を付けた。
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