日本の鉄道「英語アナウンス」は回りくどい?

英国のようにもっとシンプルで問題なし!

今やヨーロッパ各地で目にする、Mindという単語。しかし何といっても有名なのは、ロンドン地下鉄のMind the Gapだ

Mind the Gap――英国を旅したことがある人であれば、おそらくほとんどの人が耳に、あるいは目にしたことがあるかもしれないフレーズではないだろうか。Mind~というのは、まさにブリティッシュ・イングリッシュの表現で、「気を配る、注意する」という意味になり、Mind the (closing) Door(閉まるドアにご注意ください)のような表現としても使われる。

日本の英語教育が、アメリカ英語(米語)をベースとして発展してきたことから、日本国内における鉄道用語や案内も同様に、アメリカ英語の表現が多く用いられているため、このMind~という表現は、我々日本人には新鮮に映るかもしれない。おそらく、アメリカであれば、Watch your stepのような表現になるのではないだろうかと思うが、Watch~という表現は、逆に英国ではほとんど一般的ではない。

停車駅の案内も、英語と米語で異なる。「停車駅」と聞くと、stopという単語がまず思い浮かび、実際日本の列車内ではStopping at~という表現が一般的だが、英国ではCalling at ~を使う。

英語の案内はシンプルだ

ところでMind the Gapとは、実に簡潔な表現で、日本であれば、「電車とホームの間が、一部広く空いているところがございます。お降りの際は、足元に十分ご注意ください」といった感じで、丁寧に放送されるのが通例だが、英国ではたった3語、Mind the Gap、せいぜい最後にPlease を付けて4語で済む。

これには、各言語の事情も大いに関係していると思う。日本語には「です・ます調」や「だ・である調」といった表現方法や、相手の立場に合わせて使い方を変える尊敬語や謙譲語といった用法の違いなどがある。日本語を学ぶ外国人が、難しいと感じる最大のポイントがここであるが、英語は実にシンプルで、基本的に誰に対しても使う言葉は同じだ。日本国内の英語案内が、たまに少々回りくどい、難しいと感じるのは、日本語の案内を忠実に英訳しようとした結果なのではないか、と考えている。

もっとも最近、特に英国の列車内では、Mind the gap between the train and the platformのように、少し丁寧な案内をするようになってきた。昔の英国を知る人であれば、少し驚くかもしれない。

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