日本株は今後も本当に上昇するのか? 初心者でもわかる日経平均株価の読み方
その後、同9月29日に安値の切り下げが止まり、いったん下落は止まった。しかし、今年2016年1月18日に上記の2015年9月29日安値を再び切り下げたため、下落に戻ったのだ。そして今年2月12日安値以降、市場では保ち合いと呼ばれる、横ばいのような値動きを形成してきた。
安値切り下げはいったん止まったが、6月23日に英国でEU離脱を問う国民投票が実施され、事前予想を覆す形でEU離脱が決定し、世界の金融市場は混乱した。日経平均株価も、6月24日に2月12日の安値切り下げを完成した。安値切り下げにより、下落の継続が確認されたのだ。しかし、この日以降、安値の切り下げは見られていない。
市場に存在する「トレンド」の性質とは?
変わって7月中旬以降、高値を切り上げはじめ、9月初旬まで順調に高値を切り上げてきた。つまり、今のところ、日経平均株価の下落は6月24日で止まり、その後は着実に上昇に転じていると読むことができるのだ。
これまで解説してきた内容は、政府の経済対策や日銀の金融政策、外国為替市場の米ドル/円の動向、企業の収益の改善などの外部環境を一切考慮することなくなされた、テクニカル分析を中心にした日経平均株価の分析だ。
テクニカル分析を行うということは、一般の個人投資家が考える株価の予想とは全く異なり、一定以上の精度の分析を可能にする。9月15日現在、足元の日経平均株価は上昇基調にあり、この動きは、「これを打ち消す明確な材料やニュースが出るまで」続こうとする。これが、市場に存在するトレンドの性質である。
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