民進代表選「第3の候補」ギリギリ出馬の裏側 玉木氏の推薦人たちが持つ危機感とは?
旧維新グループに所属する23名の議員分の票が他に流れたら、蓮舫氏の優位が崩れかねないと、蓮舫氏サイドは戦慄したという。展開が変わったとみた玉木氏はこれ以降、本格的に推薦人集めに動き出す。8月31日までには16名を確保し、さらに2名か3名の上積みが見込めるまでになっていた。
代表選での推薦資格のない地方議員の間でも、玉木氏への注目が集まっていた。31日夜には約10名の関東地区地方議員が、玉木氏に代表選出馬を要請している。
新橋の台湾居酒屋で開かれたその会合は、閉店時間の午後10時を過ぎても活発な議論が交わされた。爾後ぶら下がりに応じた玉木氏は、「民進党という“冠”が付くと非常に厳しい、なんとかして党を刷新してほしいという地方議員のみなさんの要請を重く受け止めた」と神妙に語っている。
東京都下の区議からも玉木氏待望論
ちなみにこの会の参加者の多くは、蓮舫氏のおひざ元である東京都下の区議たちだった。ここから玉木氏待望論が出ているというのは極めて興味深く、代表選の進展を占う上でも参考になるだろう。
このように厳しいながらなんとか9月2日の告示日までに間に合うだろうと思われた玉木氏の推薦人集め。ところが、9月1日には、いったん暗礁に乗り上げてしまった。
ひとつは頼りにしていた旧維新グループから、大量の賛同者を望めなかったからだ。旧維新グループは江田氏と松野頼久元維新の党代表を除く21名を3で割った解・7名を上限にした。
また原口一博元総務相もその原因になった。原口氏は代表選出馬に意欲を見せ、8月26日には「平和と連帯~堤込む連帯の薦め」と題した文書と推薦受諾書を持って民進党の議員の事務所をまわり探りを入れている。その原口氏の協力を得さえすれば、出馬に必要な推薦人を集められると玉木氏サイドは期待したが、それは容易には進まなかった。
1日午前、原口氏はいったん玉木氏への協力を了承して、自身の出馬断念と推薦人を譲ることを表明した。しかしすぐにこれを撤回し、玉木氏に推薦人を譲ることを要請するのだ。
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