TPP交渉、自動車業界は「歓迎」 自工会の豊田会長、「軽税制は優遇でない」

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日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は3月21日の定例会見で、安倍晋三首相がTPP(環太平洋経済連携協定)の交渉に参加を表明したことについて「歓迎する」と前向きに評価した。

「TPPの目的は、成長産業をより成長させること。自由貿易の下で世界の競争に打ち勝てるように、自動車業界も頑張っていきたい。成長する海外市場を取り込み、次の世代に元気な日本を引き継げるように、国民全体で努力しなければいけない」(豊田会長)。

米国の自動車業界が日本の軽自動車の優遇税制を非関税障壁とみなしていることについては、「軽は排気量、幅、長さ、定員などいろんな規制の中で、日本の道に合わせて一生懸命作っている国民車。海外に輸出もしていない。決して優遇ではない」と強調した。

政府にはエコカーのインフラ普及を注文

安倍政権については、「非常にスピード感を持って行動している。株価は上がり、為替も安定に向けた動きを示しており、日本経済に明るい兆しが見えているのは間違いない。新興国中心に成長が見込まれる自動車産業を、成長戦略のど真ん中に位置づけていただきたい」と期待感を示した。

そのうえで、日本の自動車業界のイノベーション加速のために、「燃料電池自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド車(PHV)などの普及に向けたインフラ整備を同時にお願いしたい」と注文を付けた。

そのほか、国内市場の見通しについて「昨年はエコカー補助金の追い風が相当あった。2013年度に昨年を超えるのは難しいが、各社がいろんな新製品を出し、昨年並みに持っていこうとしているのが現状」と語った。

長谷川 愛 東洋経済 記者
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