BMWの新型「i3」はここまで進化を遂げた 「740」シリーズのPHVにも乗ってみた
エコプロ+・モードに至っては、バッテリ残量が厳しいときのエマージェンシーと考えていいだろう。加速感が乏しいだけではなく、エアコンまで節約モードに切り替えて、とにかく巡航距離を確保する設定になっている。
フラッグシップ「7シリーズ」にPHVが新登場
iシリーズがサブブランドであるのに対して、通常のBMWのラインナップにiシリーズのエッセンスを採用したのが「iパフォーマンス」だ。主眼はパワートレインのPHVだが、カーボン複合材などの軽量素材の採用もiシリーズから受け継がれている技術だ。すでに、「2/3シリーズ」、「X5」にPHVがラインナップされており、今回、フラッグシップの「7シリーズ」にもPHVが加わって、一通り出そろった印象だ。
なによりも朗報なのは、PHVは一般に価格が高い印象があるが、BMWではPHVの「740e」と直6エンジンを積む「740i」が同等の価格帯で発売するとアナウンスしていることだ。ちなみに、日本での740iの価格は1205万円だ。外観上の特徴は、サイドに「i」のロゴが入り、キドニーグリルとタイヤには「i」シリーズの象徴であるブルーが取り入れられており、Cピラーに「eDrive」のロゴが備わる。
中国、米国、日本が大きな市場だが、なかでも中国の沿岸部では大きなニーズがあるはずだ。北京や上海のような排ガス問題に頭を悩ませる大都市では、ナンバープレートの発給数を制限しており、数百万円もの高値でナンバープレートが取引されている地域もある。
ところが、EV走行距離が一定以上を満たしていると、ナンバープレートが即時発行される。さらに、本国ドイツに加えて、イギリス、フランスも視野に入れている。
モデル名は「740e/740Le/740Le xDrive」を名乗るが、実際に搭載されるパワートレインは2L直4ガソリン・エンジン+電気モーターの組み合わせだ。最上級の「740Le xDrive」でも2.1L/100kmという驚異的な低燃費でありながら、0-100km/h加速は5.3秒の加速性能を発揮する。
ノーマルの「740e」に加えて、ロングボディの「740Le」、4輪駆動の「740e iパフォーマンス」がラインナップされるうち、今回は「740Le xDrive iパフォーマンス」を試乗に連れ出した。
室内はフラッグシップに相応しいしつらえだ。2015年のフランクフルトショーで登場した新型7シリーズからは特に、インテリアが豪華になった。ドライビング・プレジャーを売りにするBMWではあるが、ロングボディの後席は特にリラックスできる空間であることに心が砕かれている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら