生クリームのような豆乳、あらわる 不二製油が新製法、乳製品市場にも斬り込む
現在でも、トム・クルーズやマドンナが実践しているといわれるマクロビオティックという食事法では、スイーツを作る際に卵や牛乳の代替材料として豆乳がよく使われる。だが、どうしてもパサついたり、もさっとしたり、粉っぽかったりと、上質のデザートができにくい。また、卵を使わない豆乳マヨネーズという製品もあるが、どうしても滑らかさに欠け、物足りなさが残る。
しかし、今回、開発された豆乳クリームや低脂肪豆乳を使えば、パサついたり、粉っぽかったりという問題を解決することができそうだ。豆乳クリームにお酢と塩を加えるだけでできる豆乳マヨネーズも、滑らかな食感を出せるという。
お菓子の世界では、和の素材を使った「和スイーツ」が広がりを見せているが、抹茶と豆乳ホイップの組み合わせは絶妙。生クリームとでは出せなかった新たな味の開発にも拍車がかかりそうだ。味、食感だけではなく、生乳、卵を使わないことで、アレルゲン対策食品としても脚光を浴びる可能性が高い。
大豆本来の味を引き出す世界初の製法
これらを可能にした技術が、世界初の特許製法「USS(Ultra Soy Separation)」だ。
従来は大豆などの原料素材から、油脂等の成分を効率的に抽出・採取するために、抽出溶剤と呼ばれるヘキサンやアセトンが使われていた。溶剤を使うことによって効率的に、しかもどんな大豆を使っても均質なタンパクを作り出すことが可能だったからだ。しかし、効率性を追求するあまり、大豆本来の風味やおいしさを犠牲にしていたことも事実である。
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