イタリアのオープンカーは火傷するほど熱い 「アバルト124スパイダー」の魅力

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フロント周りのデザインは、ヘタなスーパーカーを凌ぐ迫力がある

マツダのテクノロジーとアバルトの“サソリの毒”が融合した唯一無二のクルマ──それが「アバルト・124スパイダー」だ。アバルトのデザインを統括するルーベン・ワインバーグさんに、話を訊いた。

過去と現在の両方を大切にしたデザイン

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

1970年代に世界ラリー選手権で活躍した「アバルト・124スパイダーラリー」は、デザイン的にも性能的にも70年代の名車のひとつに数えられます。デザインする上で心掛けたのは、過去のオマージュを反映させつつ、それを現代的に昇華させることでした。過去と現在のどちらかを犠牲にするのではなく、両方を大切にしてデザインしたのです。

六角形のフロントグリル、立体的なサイドシルエット、ダッシュボードのデザイン、赤く塗ったサイドミラーや黒のボンネット……クルマ好きならニヤッとしていただけるデザイン要素を盛り込みました。

70年代の「アバルト・124スパイダーラリー」

例えば黒のボンネットは、ラリーの現場で生まれた機能的なアイディアなのです。というのも、ボンネットで光が反射すると眩しくて運転がおろそかになってしまいますから。このように表面的なデザインではなく、理由をよく理解した上で引用するかどうかを判断しました。走らせても本当に楽しいクルマに仕上がっていると思います。

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