大阪のレトロ建築物、意外な人気 隠れた観光資源、スタンプラリーで脚光

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大阪府立中之島図書館:大阪府大阪市北区中之島1-2-10  1904(明治37)年竣工。第15代住友吉左衛門の寄付によって建造。本館と左右の両翼が共に国の重要文化財

古くから「商人の町」として知られる大阪。その中心地である北浜近辺は、大阪大空襲の戦災が小さかった。大阪ビジネス街の中心ともいえる中之島~淀屋橋~北浜~船場の界隈を散策すると、昔のたたずまいを残した近代建築物にほうぼうで出会う。しかもそれらは、いまだ現役として活躍しているものが多い。

そのような建物のうち、今でも実際に入ることができるレトロ建築物をめぐる「船場レトロ建築スタンプラリー」が好評を博している。

大商、大阪市などが共同で企画

このスタンプラリーは、「誰もが楽しみながら、古き良きものを知ってもらいたい」(大阪商工会議所・地域振興課)という思いから、大阪商工会議所と大阪市、大阪観光コンベンション協会が共同で企画した。

芝川ビル:大阪府大阪市中央区伏見町3-3-3  1927(昭和2)年竣工。南米マヤ・インカの装飾を施されたビル。当初は芝蘭社家政学園という花嫁学校として使用

大阪証券取引所:大阪府大阪市中央区北浜1丁目8-16  1935(昭和10)年竣工。2004(平成16)年に建て替えられたが、旧取引所の正面壁面だけは当時のままの姿で残されている

1月26日から3月24日の期間中に、船場にあるレトロ建築物やホテルに設置してあるスタンプを3つ集めて専用ハガキで応募すると、抽選で「リーガロイヤルホテル」などのペア宿泊券、コンサートチケット、チョコレート詰め合わせなど、計201人に賞品が当たる。ビル内の25施設、団体にスタンプラリーシートを提示するだけで、ワンドリンクサービスや割引、粗品進呈などの特典を受けられる。

当初、準備したラリーシートは7000枚。一方、ホームページ上で告知はしたものの、大々的なPRは行っていなかった。大商も最初から在庫は不要と考えていたぐらいだったが、ふたを開けてみると、うれしい誤算が舞い込んだ。イベント開始から早いところでは1~2日で在庫切れとなり、1カ月も経たないうちにシートが払底。参加したビルからの要請もあり、急きょ、1万枚を増刷することになった。

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