日経平均3日ぶり反発、円高一服を好感 物色動向が定まっていないとの声も

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 8月17日、東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。円高進行に一服感がみられたことで指数は上値を切り上げた。写真は東京証券取引所で2012年6月撮影(2016年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発した。円相場がニューヨーク時間で一時1ドル99円台半ばへと上昇したものの、東京時間では一時1ドル101円台に下落。

円高進行に一服感がみられたことで指数は上値を切り上げた。先物市場に買い戻しの動きが出たほか、主力大型株が強含み、終日堅調な展開だった。

序盤の日経平均は横ばい圏でのスタートとなったが、散発的な先物買いを背景にしっかりとした値動きとなった。浅川雅嗣財務官が17日午前に足元の為替市場に関し「激しい動きがあれば対応せざるを得ない」と言及。同コメントを受けて為替がややドル高/円安に振れ、日本株の支援材料となった。

東証規模別株価指数では、TOPIXコア<.TOPXC>の上昇が目立った。同指数の上昇率は前日比1.42%高と、日経平均の0.90%高を上回った。円高一服を受けて主力輸出株が買われたほか、メガバンクなどを中心に金融セクターも堅調。原油価格の上昇などを背景に石油・資源関連株も物色された。

半面、建設や食料品、医薬品など内需・ディフェンシブ系が軟調に推移。TOPIXスモール<.TOPXS>や日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数などが下落し、中小型株はさえない展開だった。

ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏は「日銀によるETF(上場投資信託)買い入れが下支えするという根底があるなかで、円高進行に歯止めがかかったことが株高につながった。ただ物色動向が定まっておらず、投資家心理の気迷いがみられる」と述べた。

個別銘柄では、東レ<3402.T>が反発。同社が米宇宙開発ベンチャーのスペースXと、ロケットや宇宙船の機体に使う炭素繊維を長期供給することで基本合意したとの一部報道が材料視された。東レが主要株主のサカイオーベ <3408.T>も高い。

半面、元気寿司<9828.T>が大幅安。17日、米ハワイ州でのA型肝炎の流行をめぐり、生で提供している輸入冷凍ホタテが原因である可能性が高いとして、州衛生当局から11店舗の営業停止を受けたと発表。事態の先行きを懸念した売りが優勢となった。

東証1部騰落数は、値上がり927銘柄に対し、値下がりが919銘柄、変わらずが127銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     16745.64 +149.13

寄り付き   16596.26

安値/高値  16596.26─16772.11

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1311.13 +12.66

寄り付き     1297.4

安値/高値    1297.14─1312.87

 

東証出来高(万株) 175182

東証売買代金(億円) 20728.43

 

 

 

(杉山容俊)

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