「ポケモンGO」で日本は「世界征服」できるか

「クールジャパン」は民間主導しかない

「ポケモンGO」の成功で浮き彫りになった日本の課題とは?(撮影:今井康一)

恐るべし!シリコンバレーの底力

東洋経済オンラインの読者の皆さんは、もうスマホゲームの「ポケモンGO」をダウンロードされただろうか。同ゲームは、グーグルからスピンアウトしたベンチャー企業であるナイアンティックがメインで開発し、そのソフトに、世界的人気を誇る「ポケモン」という任天堂のIP(知的財産)を採用したものである(任天堂の関連会社が権利を保有)。

このゲームの世界的大ヒットの要因は、「ポケモン」を採用したゲームであること、かつ、AR(拡張現実)およびスマホが持つGPS機能をフルにゲームに活用することで、「いままでにない斬新な面白さをもったゲーム」を実現することができたことにある。

日本のスマホゲームは、「ガチャ」と呼ばれる仕掛けでヒットするのが通例だが、欧米では、この類のスマホアプリは皆無だ。また、日本でもAR技術を使ったゲームや「位置ゲー」はいままでリリースされたことはあるが、ヒットに結び付いたものはなかった。

こうした状況から、シリコンバレーを擁する米国ゲームソフトメーカーの底力というものを感じてしまう。日本のスマホゲームメーカーのゲームが、海外、特に欧米でヒットしたことがないのは、こういった「先端技術をフルに活用して人々を魅了する」ゲームをつくる創造性に欠けているといえるのではないだろうか。

一方、「ゲーム専用機」の市場(据え置き型や携帯型)は、以前から指摘されているように縮小傾向である。現在はスマホのような「汎用機向けゲーム市場」の人気が世界的に高い。スマホゲームでも、任天堂のような日本のゲームメーカーが関係したゲームで、世界的なヒットはほとんどないが、これは、ゲーム専用機でも同様だ。

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