高校球児のタバコ、「連帯責任」は時代錯誤か かつては「野球部以外」の不祥事で出場辞退も
不祥事を起こしたときは「連帯責任」
選手権大会も中盤にさしかかり、甲子園球場では連日熱戦が繰り広げられている。その晴れ舞台への登場を目前にしながら、先月、佐賀県のある高校が地方大会中に出場を辞退するという事件が起きた。原因は野球部員の喫煙である。
新聞報道によると、複数の部員がタバコの残り香を消すため蚊取り線香をつけたまま試合に出かけ、それが原因で部室から出火、ぼや騒ぎとなったことにより問題が発覚したという。同校によると、3年生部員5人が6月中旬から常習的に喫煙していたことを認めており、ぼや騒ぎの当日も試合に出た2人を含む4人が喫煙していたとのことだ。
未成年者の喫煙は法律で禁じられている。したがって、タバコを吸っていた生徒に何らかの“お仕置き”がなされるのは当然といえる。ただ、出場辞退ということになると、喫煙していなかった選手たちはもちろんのこと、同校の関係者をはじめ多くの支援者たちの夢まで打ち砕くことになる。そこまで厳しい連帯責任を問う必要があるのか疑問も生じる。
しかし、こうした“制裁”の歴史を振り返ると、この程度の“お仕置き”は高校野球の世界ではむしろ当たり前であることがわかってくる。
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