米アルファベットの第2四半期は21%増収 モバイル広告が好調
[28日 ロイター] - 米グーグル持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>の第2・四半期決算は、予想以上の増収となった。モバイル広告や動画広告が好調だった。
売上高は215億ドルと、前年同期の177億3000万ドルから21.3%増加し、トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリスト予想の207億6000万ドルを上回った。
決算発表を受け、米株式市場引け後の時間外取引で株価は一時6.5%高をつけた。
グーグルの広告収入は19.5%増の191億4000万ドル。
ペイド・クリック数(広告クリック数)は29%増加した。
純利益は48億8000万ドル(クラスA・B普通株当たり7ドル)と、前年同期の39億3000万ドル(4.93ドル)から増加した。
特別項目を除く1株利益は8.42ドルで、アナリスト予想の8.04ドルを上回った。
自動運転車やブロードバンドなどグーグル以外の事業をまとめた「その他」部門の売上高は150%増の1億8500万ドル。ただ、営業損失も8億5900万ドルに拡大した。
モバイル・動画広告の強化が奏功
グーグルはこれまで、デスクトップパソコン向けの広告収入への依存度が高く、モバイル端末向けの広告事業強化を進めてきた。
モバイル端末向けの広告料は、デスクトップ向けの広告料を下回ることが多いが、今回の好決算でそうした状況に変化が出ていることが浮き彫りになったとの指摘が出ている。
BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ギリス氏は「(グーグルは)モバイル広告事業の効率性を上げるという見事な仕事をしている」と分析。
グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、投資家との電話会議で、動画市場の急成長も業績拡大の一因だと指摘した。動画広告は高い広告料を確保できる傾向がある。
ピチャイCEOは、ユーザーへの動画案内を改善するため、人工知能を活用しているとし、「動画はデジタルコンテンツの巨大なパーツだ。ユーチューブは引き続き光彩を放っている」と述べた。
グーグルは広告市場で、米フェイスブック<FB.O>と激しい争いを展開している。フェイスブックがこの日発表した第2・四半期決算は、広告収入が63%急増。株価は上場来高値をつけた。
TECHnalysisリサーチのアナリスト、ボブ・オドネル氏は「グーグル、フェイスブックの両社が好業績を発表した。オンライン広告市場の拡大が続いており、従来型のメディアに影響を及ぼしていることがうかがえる」と指摘。市場が拡大しており、両社とも成長の余地があるとの見方を示した。
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