「G20」後は円安、円高のどちらに動くか

ディーラー歴20年の達人が読む為替

G20を前にしたこの時期は、日本サイドからは諸外国を刺激するような為替のレベルに関するコメントは控えたほうがいいだろう。そもそも政府当局者が具体的な相場のレベルを述べることはインパクトが大きすぎるので、原則論にとどまるか沈黙するのがよろしいだろう。

そんな中で次期日銀総裁候補に挙げられている岩田一政氏は、ドル円は実質実効レートから考えると90~100円が適正で、95円付近が望ましいと発言したことで円安に振れた。政府当局者ではないが、次期日銀総裁候補の方の発言をマーケットは材料にした。

この時期発言はマーケットの材料にされやすいので、放っておけば円安に行くものを、わざわざ諸外国に材料を与えることもなく、やはり「沈黙は金」なのではないだろうか。

やや円高方向に振れ、調整気味の為替市場だが、昨年の秋から見れば、ドル円は92~95円、ユーロ円は122~127円、豪ドル円は95~97円と高値圏で推移している。

G20を無事乗り切り、上述のようなレンジを固めつつ、再びもう一段の円安を目指すのか。あるいはG20で思わぬ日本批判がでて、レンジの下限を切り下げるのか。その場合はドル円は90~93円、ユーロ円は120~125円、豪ドル円は93~95円にレンジを切り下げる可能性がある。再び一段の円安方向に動くのか、やや円高方面に調整が長引くことになるのか。G20での内容を、よく吟味したい。 

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