マツダ、“輸出依存”がケガの功名に 「1ドル77円で利益」に円安追い風

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昨年2月に投入した新型SUV「CX-5」は、新しい設計・生産体制に基づく新車の第1弾。昨年末には第2弾として旗艦セダン「アテンザ」も投入した。

この新車種効果により、販売台数は横ばいながらも、今期は黒字転換が見込まれていた。そこに円安の強烈な追い風が吹いたのだ。

「元の木阿弥」回避へ海外生産拡大は堅持

円安が定着すれば、来14年3月期は大幅な増益が期待できる。もともと採算性が高い新型車のウエイトがさらに高まってくるうえに、円安が通期でも業績に貢献することになる。

足元では円安を謳歌するマツダだが、為替が再び円高に振れれば元の木阿弥に戻るだけに、海外生産を拡大し、販売地域で生産する体制を築くという方針は、従来どおり堅持する。

13年に稼動するメキシコ新工場は、15年をメドに年間14万台の生産能力を23万台(うち5万台はトヨタからの生産受託)に拡張することを決めたほか、タイでは年間40万基のトランスミッション工場を新設する。そのほか、新興国を中心に生産拠点(委託等を含む)の拡張を進める方針だ。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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