トルコ政変でリラ急落、1ドル104円後半 クーデーターか、リスク回避で円急騰
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 15日のニューヨーク外国為替市場では、円相場<JPY=>が1ドル104円台後半で推移。米中の経済指標が底堅いなか、リスク回避としての円買いが和らぎ、前日の終値を挟んでの取引が続いていたが、終盤にかけて円高が進んだ。
こうしたなか、日銀の追加緩和への思惑から円はドルに対して週間で5%値下がりし、1999年2月以降17年間で最大の下げを記録した。
6月の米小売売上高は前月比0.6%増となり、予想の0.1%増を上回った。自動車を中心に売上げが伸びたことが背景で、増加は3カ月連続。前年同月比では2.7%増となった。
オアンダ(トロント)のチーフ為替ストラテジスト、ディーン・ポップルウエル氏は、小売売上高の予想外の上振れがドル高につながり「追加利上げの可能性をめぐって市場に再考を促した」と指摘した。
CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む12月利上げの確率はこの日46%で推移。6月下旬時点では20%未満にすぎなかった。
英ポンドは対ドル<GBP=D4>で1%下落。イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミストを務めるアンディ・ハルデーン理事は、英中銀は景気を刺激し信頼感を高めるために「迅速かつ大胆に」行動すべきとした上で、8月の金融政策委員会までに「相互補完的な金融緩和策のパッケージ」を打ち出す必要があると指摘した。一方、ポンドは週間で2%近く値上がり。英中銀が前日、予想外に金利を据え置いたことでポンド買いが進んだ。
トルコリラは対ドル<TRY=D4>で急落。3%超値下がりし1ドル2.9755リラで推移した。トルコのユルドゥルム首相は15日、軍の一部集団が政権転覆を図ったと明らかにした上で、治安部隊を動員し、必要な措置を講じるとした。
ドル/円 NY終値 104.83/104.86
始値 105.75
高値 106.11
安値 104.66
ユーロ/ドル NY終値 1.1034/1.1038
始値 1.1136
高値 1.114
安値 1.1026
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