有吉弘行、毒舌でも嫌われない驚異の処世術 自分を下げ聞き役に徹し、直球で核心へ迫る
その答えはズバリ、誰からも一目置かれ、好かれるキャラクター。MCの番組が多いのは共演者やスタッフから好かれている証拠であり、ツイッターのフォロワー数が日本人トップの約580万人であることから視聴者も同様でしょう。
猿岩石として大ブレイクしたあと、「天狗になって周りに人がいなくなった」と語るなど嫌われていた有吉さんが、どんな処世術を身に付けて人から好かれるようになったのか? ここでは有吉さんの処世術に触れながら、一般企業のサラリーマンが上司、部下、取引先などから好かれるための方法を紹介していきます。
「できると思われたい」「モテたい」が命取り
有吉さんの武器と言えば、誰もが知っているとおり、毒舌。しかし、同じように毒舌を売りにしたタレントも多い中、有吉さんが受け入れられているのはなぜでしょうか。
受け入れられるベースになっているのは、どん底の過去と裸一貫の再スタート。月収2000万円から0円に転落するまでの一部始終を知る人々は、「有吉なら言ってもいいかな」と許すだけでなく、「有吉が言うと面白い」とまで思っているのです。実際、再ブレイクしてからしばらくの間は、「お前、地獄見たことねえだろ!」を決めゼリフにして笑いを取っていました。
特筆すべきは、過去の失敗や恥部をすべて認め、詳細まで明かしていること。たとえば、「どん底のとき、唯一やらなければいけなかった仕事は、午後4時に事務所へ電話をして、明日の仕事を確認することでした。『仕事はありません』と言われるためだけに毎日電話するのがつらくて、午後4時になると体が震えて。そんな生活が7~8年間も続きました」というエピソードは壮絶です。
その他にも、「人から『落ち目だ』とさげすまれるのが嫌で引きこもりになっていた」「1日1食で、夜10時まで待ってスーパーの見切り品を買いに行く生活」「ホームレスやるのも大変だから本気で自殺を考えた」などとセキララに明かして、現在のベースとなるキャラクターを作りました。
しかし、雌伏のときを経て、有吉さんはあることに気づきました。それは、プライドを捨てること。「才能を認めてもらいたい」「女にモテたい」という願望を捨てた有吉さんは、『内村プロデュース』(テレビ朝日系)で全裸になり、マスクや顔面ペイントで出演するなど芸風を変えることで、男性ファンを獲得しました。つまり、ターゲットを男性に絞ったことで、新たな道を切り開き、多くの仕事だけでなく好感度も獲得したのです。これがのちに『アメトーーク!』(テレビ朝日系)での「おしゃべりクソ野郎」につながり、あだ名芸を確立させる転機になったのは間違いありません。
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