「ハローワークの新卒応援」が注目されるワケ 知らないと損する就活生のための労働法<5>

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「新卒応援ハローワーク」は、その名の通り新卒向け採用情報を中心に、全国各地の求人情報を得ることができます。地元に戻って就職したいという「Uターン就職」を選択肢として考えている就活生にとっても朗報です。

また、地元に戻らず別の地域で就職するJターン、都会出身者が別の地域の企業に就職するIターンなどの選択肢にも応用が広がります。公共の機関ですから利用料はいりません。

窓口にはネットで検索できない情報も

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新卒応援ハローワークは大学のキャリアセンターと雰囲気が似ているので利用しやすい(撮影:梅谷秀司)

利用するためにはまず、窓口で求職申込書を記載・提出して、利用カードを交付してもらう必要があります。最初の手続きにも予約は必要ありません。登録後は自宅でも情報をインターネットで検索できますが、窓口にはインターネットで公開していない求人も出ていますので、やはり何回か足を運ぶのがよいと思います。

ただ、就活生の自主性が重視されますので、親と一緒に行っても相談に立ち会うことはできません。

「新卒応援ハローワーク」の最大の特徴は、ジョブサポーターによる個別支援です。予約制で毎回同じ職員が1時間ほどかけて、継続的にマンツーマンでサポートを続けます。予約制ですから通常のハローワークのように待たされることもありませんし、職業適性検査、履歴書の作成相談、面接指導などを通して、粘り強いサポートを得られるのが就活生にとって心強いといえるでしょう。

就職フェアや各種セミナーも定期的に開催されています。「面接力UPセミナー」「自己分析・自己PRセミナー」「志望動機セミナー」「マナー講座」「グループディスカッション」「U・Iターン就職フェア」など。イベント参加には予約が必要な場合もあるため、事前に問い合わせてください。

さらに、「就活に疲れた」「親のプレッシャーがつらい」「何回も失敗して落ち込んでいる」など、心の悩みを臨床心理士に相談することもできます。

また、内定が出ていてもどうしようか迷っている就活生もいると思います。ミスマッチではないかと心配しているかもしれません。もう少し面接を受けてみたいと思っているかもしれません。自分ひとりで悩んでいるとストレスがたまるばかりです。「新卒応援ハローワーク」は、そんな就活生にも新たな発見を与えてくれるかもしれません。

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