紙の新聞は終わる?――米国では大リストラ

ニューヨーク・タイムズの苦境(上)

ニューヨークの中心街にあるニューヨークタイムズの本社ビル。財務体質改善のため、2009年にビルの一部を投資会社に売却した(写真:ロイター/アフロ)

ついに3度目のリストラ

米国の高級紙ニューヨーク・タイムズ(以下NYT)の苦境が続いている。最近は、中国の温家宝首相の一族の資産が約27億ドル(約2160億円、1ドル=80円で換算)にも上ることを暴いて波紋を広げたが、それよりも自身の経営問題のほうが話題となっている。

「このままでは、プリント(紙)版のNYTはいずれなくなるだろう」という見方も出始めるほど、経営が追い詰められているからだ。

2012年12月12日、NYT紙はついに編集局の幹部社員30名をリストラすると発表した。すでにこのニュースは、12月3日に「ビジネスインサイダー」のサイトで掲載されたジル・エイブラムソン編集長の社内メモによって明らかになっていた。それによると、編集分野の管理職を中心に希望退職者を募り、目標数に達しなければ指名解雇も辞さないという。

これはNYT紙にとって3度目のリストラであり、12年8月に新CEOにマーク・トンプソン氏が就任した時点から、半ば予想されたことだった。

日本の新聞報道では、NYT紙は、プリント版の低迷を脱するべく進めてきたデジタル版の有料化がうまくいっていることになっている。ところが実際には、デジタル化が進展しても、収益はいっこうに改善されていないのである。

次ページ朝日新聞の天国のような厚遇
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 若者のための経済学
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
子どもの命を守る<br>続発する虐待死、その真因を探る

子どもをめぐる悲惨な事件が後を絶たない。親からの虐待、保育園事故、不慮の事故……。子どもの命の危険とその解消策を検証した。長時間労働が深刻な児童相談所の実態、低賃金・高賃金の保育園など保育士の処遇に関する独自調査も。