ネット犯罪の被害者は1日150万人 FBI捜査官が明かすサイバー犯罪のいま(下)

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FBIのマイケル・マキューン氏は、カード会社との捜査協力の有効性を説明する。

「現金化する際には、デビットカードなどを使うことがあります。そこで、カードの発行側と一緒になって、換金化する際にどういったところにいるのか、そこで被疑者を押さえるという取り組みをしている。パターンを探したり、おカネの流れを追跡したり。ここで国際的な協力が必要になり、やはり同じ場所におカネが行き着くなら、ある特定の犯罪組織にたどりつけることになる」

シンプルな対処法でも効果あり

被害者にならないためにはどうすればいいのだろうか?米国務省のトーマス・デュークス氏は、シンプルな対処法でも効果があると説明する。

「マスコミと一緒になって情報を発信することで、一般市民の耳に届く。詐欺の手口は使うツールがどんどん変わってきている。どんな国にいても詐欺の標的になる可能性はある。一方で犯罪者は犯罪行為に長けている。一般的なユーザーは、犯罪に巻き込まれない措置を講ずること。たとえば、家に侵入されないため錠をかけること。シンプルな措置を講ずるだけでも回避できる。マスコミの協力も得て市民の方へ啓蒙していきたい」

オッス氏も情報を守る必要性を訴える。

「モバイルは快適な道具だが、そこには個人の情報がある。我々の身元といった個人情報は仮想社会における宝飾品のようなもので、それだけとても貴重なもの」

シマンテックのカイ・クーン・ン氏は注意点として、次の点を指摘する。

「賢くあれ、ということだ。パスワードがきわめて単純な数字の並びだったり、家族の誕生日や名前を入れていたりすると、必ず推測されてしまう。あるいは、SNSにアップロードされている内容も注意が必要となる。

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