自民圧勝で急騰の土木系中堅、増資で小ワザ

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説得力欠く「ジャスダックの指導」説

分割なら株主は何もアクションを起こす必要がないが、株主割り当てであれば申し込みをし、1株25円とはいえ払い込みもしなければならない。会社からの通知を封も開けずに放置してしまうと、知らない間に申込期間が終了している、という事態も起こりうる。

それでもなお、手間暇をかけてわざわざ株主割当増資を実施する理由について、森元社長は「ジャスダックに相談してこの形になった」と説明するのみで、それ以上の突っ込んだ説明は避けており、少々説得力を欠く。

確かに金融庁も各取引所も、特定の株主に有利な価格で新株が割り当てられ、大幅な希釈化が発生する第三者割当増資が、取締役会決議だけで可能な現状を問題視している。現在進められている会社法の改正要項にも、第三者割当増資に関する規律強化が盛り込まれている。

取引所が推奨の「ライツ・オファリング」とは別物

日本とは異なり、欧州では資金調達の手法としては、株主割り当てが一般的だ。株主全員に割り当てるのだから、希釈化(株数が増えることで1株当たりの価値が薄まること)の問題は基本的に発生しない。それだけに希釈化に直結する第三者割当増資が主流の日本に対しては、海外からの視線もまた厳しい。

通常の株主割当増資の場合、権利行使をしない株主が出る可能性があるので、調達価格を確定できないという欠点がある。こうした欠点に対処するため、日本では近年、株主に対する新株予約権の無償割り当てを実施し、行使されなかった新株予約権を引受証券会社等が取得して新株予約権を行使するという、いわゆるコミットメント型のライツ・オファリングを実施するための環境整備が進められてきた。

新株引受権(=ライツ)を株主に提示(=オファー)し、オファーに応じなかった株主の予約権の引き受けと行使を、引受証券会社等が約束(=コミット)するから、「コミットメント型ライツ・オファリング」である。この方法だと調達金額が確定しないというリスクは存在しない。逆に、引受証券会社がつかず、引き受けと行使がコミットされていないと、「ノンコミットメント型」になり、調達金額は確定しない。

ファイナンス実務に詳しい川村一博弁護士は、「コミットメント型のライツ・オファリングの場合には、発行会社は資金調達を確実に行うことが可能であり、他方で、株主としては、新株予約権を行使すれば自己の株式の希釈化を免れることができ、権利行使をしない場合でも、新株予約権を市場で売却することにより経済的に補填を受けることができる」と説明する。

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