ソフトバンクはグーグルの軍門に下ったのか

ペッパーがアンドロイドに対応、その真意は

――今年度内にアンドロイド対応ペッパーを一般発売するが、一般の人が開発することを想定しているのか?

いい質問ですね。そういうのは面白いと思う。僕が子供の頃にパソコンが出始めて、ちょこちょこショールームに行って、パソコンのキーボードを叩き、(プログラム言語の)「ベーシック」でプログラムを書いて動かす。それだけで楽しくて、感動していた。

とみざわ・ふみひで●1972年生まれ、NTTを経てソフトバンク・コマース入社。ブロードバンドや電力など、複数の事業で立ち上げ責任者を務めた。「ビジネスは専門家であることより、事業モデルを作り、人を動かす能力のほうが重要だ」と語る。2014年から現職(撮影:尾形文繁)

そういうのに近くて、お子さんとかがペッパーのプログラムを書いたりすれば面白い。今まで強調してこなかったが、今後は本腰を入れて訴求していこうと話している。「ロボットを作ろう」みたいな。

今は「作る人」と「使う人」がはっきり分かれているが、これからは「使う人」も「趣味で作ってみよう」と思わせるような見せ方とか、ツールを年内にも提供していこうかなと考えている。

――アンドロイド対応が受けたとして、ペッパーの製造は追いつくのか。

コストを下げつつ、品質をよくしなければいけないが、構造が複雑なのでバンバン造るのは難しい。ペッパーは製造ラインで造っている。中国の山奥で何百人という人員が造っている。行ったことはないが。ハードとしての改良はモーター系、タブレットもセンサー系も色々やっている。

人に寄り添うロボットを作れるか?

――ペッパーの胸元からタブレットがなくなることはある?

フランスの開発会社でもその議論になる。「そもそもタブレットはあるべきではない」という哲学的な意見もある。しかし、タブレットをなくすのは時期尚早だ。会話に関して表現力が限られており、足りない部分を補っている。たとえば、法人用途だと個人情報のやりとりを音声でやるのは気持ちが悪い。そういうのをタブレットでやっている。

胸のタブレット端末は重要なコミュニケーション手段。当面なくなることはなさそうだ(撮影:尾形文繁)

――棋士の羽生善治名人が出演したNHKのペッパー特集が好評だった。感情の変化を「見える化」していた。

他社がまねできない仕組みだ。孫正義社長がもっとも注視しているのが「感情」。人間と共生するには「人間と同じ感情を持たないと真の意味での共生はない」という発想を持っている。

――ソニーのペットロボット犬「AIBO」のイメージが強烈で、「ロボット=おもちゃ」という印象が日本では強い。

「AIBO」がおもちゃかどうかはさておき、始めるときにそのイメージが孫社長にあって、それで「小さいロボットではしょうがない」と。生みの親である孫社長は、「人に寄り添う本格的なヒューマノイド」が実現できると、本気で思っている。

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