ソフトバンクはグーグルの軍門に下ったのか ペッパーがアンドロイドに対応、その真意は
――今年度内にアンドロイド対応ペッパーを一般発売するが、一般の人が開発することを想定しているのか?
いい質問ですね。そういうのは面白いと思う。僕が子供の頃にパソコンが出始めて、ちょこちょこショールームに行って、パソコンのキーボードを叩き、(プログラム言語の)「ベーシック」でプログラムを書いて動かす。それだけで楽しくて、感動していた。
そういうのに近くて、お子さんとかがペッパーのプログラムを書いたりすれば面白い。今まで強調してこなかったが、今後は本腰を入れて訴求していこうと話している。「ロボットを作ろう」みたいな。
今は「作る人」と「使う人」がはっきり分かれているが、これからは「使う人」も「趣味で作ってみよう」と思わせるような見せ方とか、ツールを年内にも提供していこうかなと考えている。
――アンドロイド対応が受けたとして、ペッパーの製造は追いつくのか。
コストを下げつつ、品質をよくしなければいけないが、構造が複雑なのでバンバン造るのは難しい。ペッパーは製造ラインで造っている。中国の山奥で何百人という人員が造っている。行ったことはないが。ハードとしての改良はモーター系、タブレットもセンサー系も色々やっている。
人に寄り添うロボットを作れるか?
――ペッパーの胸元からタブレットがなくなることはある?
フランスの開発会社でもその議論になる。「そもそもタブレットはあるべきではない」という哲学的な意見もある。しかし、タブレットをなくすのは時期尚早だ。会話に関して表現力が限られており、足りない部分を補っている。たとえば、法人用途だと個人情報のやりとりを音声でやるのは気持ちが悪い。そういうのをタブレットでやっている。
――棋士の羽生善治名人が出演したNHKのペッパー特集が好評だった。感情の変化を「見える化」していた。
他社がまねできない仕組みだ。孫正義社長がもっとも注視しているのが「感情」。人間と共生するには「人間と同じ感情を持たないと真の意味での共生はない」という発想を持っている。
――ソニーのペットロボット犬「AIBO」のイメージが強烈で、「ロボット=おもちゃ」という印象が日本では強い。
「AIBO」がおもちゃかどうかはさておき、始めるときにそのイメージが孫社長にあって、それで「小さいロボットではしょうがない」と。生みの親である孫社長は、「人に寄り添う本格的なヒューマノイド」が実現できると、本気で思っている。
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