JR九州「或る列車」でシンデレラ気分を満喫! 水戸岡鋭治氏が細部にこだわった"豪華列車"

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メニュー内容は乗る時期によって違う。今回の乗車は昨年の秋だ。「初秋の海と大地の風」という名の丸みを帯びた木のランチボックスを開けると、色鮮やかな料理が目に飛び込んできた。

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1品目の「NARISAWA bento」とスープ。木のランチボックスに入っている(筆者撮影)

メニュー表も各席に置いてあるが、アテンダントさんも料理の説明をしてくれる。関イサキのフライサンド、豊後牛のローストビーフ・秋野菜、ウニと車海老・キャビア添え。そして「森の香り」具沢山のキノコのスープ・・・・・・。味も期待以上で食べ終わるのがもったいなかった。しかしモタモタしてはいられない。この後、スイーツが立て続けに4品も来るのだ。

最初に来たスイーツは「夏の名残」というマンゴーとスイカのカクテル。さっぱりと口直しにもちょうどよい。のどかな畑や山間部の景色を見ながらいただく余裕が出てきたかと思ったが、「まもなく豊後森で、ななつ星とすれ違います」とのお知らせ。カメラを持って慌てて進行方向右側の窓に向かう。

スイーツとワインに大満足

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一番気に入った和風スイーツ。ちゃんと風景がある(筆者撮影)

無事にななつ星を見ることができ、席に戻るとまもなく次のスイーツが。アイスやババロア、あずき、白玉が大きな透明のお皿に乗っている。これだけでも美味しそうだが、アテンダントさんが更にポットに入った八女抹茶のソースを回しかけ、最後にすすきを置いてこのスイーツは完成する。

「『お月見』でございます」
そう言われ、感動してしまった。これは見事だ。

次は「秋桜」というネーミングのブドウと梨、リコッタチーズのタルト。ワインを飲みながらフルーツやチーズケーキを食べるのは大好きなので、これはもちろんそうさせてもらった。最後に小さいスイーツが3つ乗ったミニャルディーズ「十五夜の頃」。お酒を飲んでいたせいもあるが、実は日田まで乗ってきた「ゆふいんの森」号で生ビール&おつまみも食べていたので、最後のデザートが出てきた時は、すでにお腹が苦しかった。

食後のコーヒーやミネラルウォーターも美味しく、もう一杯飲みたいなあ、なんて思っているうちに大分駅に到着、シンデレラの魔法は解けた。

内装、食事、おもてなし。どれを取っても大変満足であった。甘いものが好きな人と、ワインが飲める人にはおすすめだ。

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