絶好調デサント、ポスト「水沢ダウン」の成算 韓国での成功ひっさげ中国・欧州へ本格展開
5月10日、デサントは今後3年間の中期経営計画を発表した。重点エリアとして力を入れる市場が、欧州と中国だ。自社ブランドのデサントを中心に伸ばしていく。課題は、韓国で成功したようなブランディングを、欧州、中国、さらに国内でも構築していくことだ。
欧州では2015年11月、英ロンドン・カーナビーストリートに、欧州初となるデサントブランドの店舗を開業した。
英国は買収した靴ブランド「イノヴェイト」のお膝元でもある。石本社長は「商品の効率的な供給や、ブランド確立の観点から、まず英国に複数の店舗を設けたい」と展望を語る。
中国最大のスポーツ用品メーカーと合弁を設立
中国では、「ルコックスポルティフ」、「アリーナ」、「マンシングウェア」を展開してきたが、デサントブランドはまだ展開していない。
2016年2月、デサントの韓国子会社と、中国最大のスポーツ用品メーカー「Anta(アンタ)」、デサントの筆頭株主である伊藤忠商事の子会社がそれぞれ出資し、合弁会社を設立すると発表した。地場の有力メーカーと伊藤忠商事と提携し、2017年からデサントブランドを中国で急拡大させたい考えだ。
欧州と中国で売り上げの大きな伸びを目指す一方、国内は流通改革に重点を置く。直営店・自主管理店舗(ショップ・イン・ショップ)を増やし、ブランディングの強化と販売粗利率の向上を狙う。現在34%の自主管理店の売り上げ比率は、2018年に42%、2020年までに5割にしたいとしている。
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