日経平均は6カ月半ぶりに9300円台回復 政権交代期待に加え円安や需給好転
22日の東京株式市場は大幅続伸。日経平均株価は前日終値比144円28銭高の9366円80銭と2日連続で上昇したうえ、5月初旬以来、6カ月半ぶりに終値ベースで9300円台を回復した。TOPIX(東証株価指数)も同9.42ポイント高の776.43と2日続伸。衆院解散・総選挙に伴う政権交代への期待が高まる中で、円安の進行や需給環境の改善などの好要因に支えられて輸出関連株を中心に買いが優勢となった。東証1部の出来高は概算で20億2715万株、売買代金は同1兆1818億円と売買高は「活況の目安」とされる20億株を超えた。
本日の日経平均は終始プラス圏で推移した。前日の欧米株高を受けて朝方の外国証券経由の注文動向も大幅買い越しとなり、日経平均は前日終値比113円高で寄り付いた後、9時54分には82円高まで上げ幅を縮める場面があったものの、午後も100円高近辺のプラス圏で取引され、大引けにかけて上昇ピッチを加速して高値引けとなった。
衆院解散・総選挙に伴う政権交代への期待感に加え、主要通貨に対する円安も進行。中国で経済指標が景気回復の兆しを示し、欧米株も堅調な中で外国人投資家が株式買いに動いていることなどが相場上昇の要因だ。本日は内需中心のディフェンシブ関連で利益確定の動きもみられたが、主要企業の想定レートである1ドル=80円よりも円安が進行していることによる業績回復期待から、輸出関連株を中心に買われた。
東証1部の1223銘柄(全体の72%)が上昇。値下がりは347銘柄(同20%)で120銘柄が変わらずだった。東証33業種別では26業種がプラスでトップは証券・商品先物(上昇率4.99%)。2番手の鉄鋼(同3.00%)を大きく引き離して断トツで、「証券の騰落率が抜きん出るときは相場の潮目が変わるかもしれないとき」(市場関係者)との声が聞かれた。下落は7業種でワーストは石油(同1.64%)。電気・ガス、空運、小売業などもマイナスだった。
個別銘柄ではホンダやトヨタ自動車、キヤノンなど輸出関連が好調。ダイキン工業は証券会社のレポートがきっかけとなりはやされた。投資判断が引き上げられた太陽誘電や販売が好調なジーンズメイトなども値を上げた。下落で目立ったのはKLab。第三者割当増資の表明により株主価値の希薄化(ダイリューション)が懸念された格好。商品へのガラス片の混入が明らかになったカルビーは下落。このところ急激に値を上げてきたアイロムホールディングスは反動で売られた。
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