職場で好かれる人、嫌われる人の「5つの差」 その質問は余計です!

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これに対して、話を言葉の上だけで聞いている人は次のようになります。

「札幌に行ったんだけど、まさか雪が降るとは思っていなくて、コートを持ってなくてね」

「それは大変でしたね」

この「大変でしたね」では気持ちの乗っていない感じに聞こえてしまいます。相手の話の勢いに火をつけることはできないので、気をつけましょう。

5:聞く中心を「相手」に据えよう

話をしていて戸惑うのは、自分の経験や情報のない話題を持ち出された時でしょう。例えば、

「プロ野球もいよいよ始まりましたね」

「明日は同業の会社ばかりが集まった親睦コンペなんですよ」

「娘からサマンサタバサのバッグを欲しいとねだられましてね」

と話を向けられても、その話題について知識がなければ話せる訳がないと思う人は多いはず。ここで「野球は見ないもので」などと言ってしまってはいけません。だからといって、「巨人の4番は今誰ですか?」などと乏しい知識を総動員して聞いても、聞いたことのない名前が出て来て話はそこで終わりです。知らない話に無闇に突っ込んで行っても、やはり「知らない話」になってしまい、残念な結果になることも。

知らない話題でも無理なく楽しむコツとは

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この場合のコツは、「野球の話が出たから野球の話をする」という先入観を捨て、主人公を「野球」ではなく「相手の人」にします。

「野球は」で話を始めるのではなく、「●●さんは(相手の人)」で話を聞いてみましょう。野球好きな人が会社や家などでどんな行動を取るのか想像して、そこから話を聞いてみるのです。

「●●さんは、応援しているチームの試合を見る時は、熱くなる方ですか?」

「●●さんは、お家で野球を見られるのですか!チャンネル権を握っていらっしゃるのですか?」

話はもう野球ではなく、相手そのものになりました。人柄や家族との関係が垣間見ることができて、こちらも興味を持って話を聞けます。

さらにゴルフなら「仕事でゴルフって、気を遣うこともあるでしょう」と聞くのもいいでしょう。また「ゴルフの時はポジティブ? それともネガティブ?」なんていう楽しい展開が予想される質問もぜひ試して下さい。

サマンサタバサという年配の男性には無縁のファッションの話にも、対処は可能です。

「年頃のお嬢さんを持つと、バッグのブランドまで勉強しないとなりませんね」とか、「お嬢さんには甘い方ですか?」と娘との関係に話を向ければ、本当に楽しい話になるでしょう。

知らない話題でも「相手を主人公にして」話ができたら、それまで知らなかった話題が知っている話題にレベルアップしていくのです。

聞く力は目に見えにくく、明確な判定基準がないために、「自分は聞く力を持っている」と誤解している人は多いようです。

本当にメリットがある聞き方を、きちんと身につけておきたいものですね。

野口 敏 株式会社グッドコミュニケーション代表

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のぐち さとし

1959年生まれ。関西大学経済学部卒。2009年に出版した『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方66のルール』(すばる舎)が80万部のベストセラーとなる。「TALK&トーク話し方教室」を主宰。短い言葉で必要なことを伝える説明・スピーチ力要請に力をいれており、企業社員教育、人材を育てる力のあるリーダー要請など、幅広い講演活動も精力的にこなす。著書に『一瞬で心をつかむ話し方』(学研)、『誰からも大切にされる女性の話し方』(経済界)など、多数。

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