アベノミクス終焉で日本はかなり厳しくなる 藤野英人氏が英EU離脱後の日本経済を予測
不祥事を溜め込んでいる今の日本企業は、いわば「パンドラの箱の集合体」です。ですが、最初に開けたところから良い会社になっていくでしょう。残念ながら、かつて中途半端に三菱グループが助けてしまった三菱自動車は不正を繰り返してしまいました。しかし、過去に不正会計問題を起したオリンパスは自力で立ち直り、今は優良企業になっています。
現在、東芝の信用は地に落ちていますが、保有資産を売却してNAND型フラッシュメモリに集中しているのは良いことです。周辺事業を切って、儲かるど真ん中に投資をするようになりました。シャープもそう。技術力があるのに意思決定がダメでしたが、鴻海精密工業の傘下になったことでテリー・ゴウというとんでもない人が入ってきました。世界で戦っている優秀な超ワンマン経営者と、シャープに残っている技術が組み合わさることで、大きく変わるかもしれません。
日本はこれから一人ひとりがぬるま湯から出なければいけない時代になります。そこでちゃんと服を着て戦いに行くか、別のぬるま湯を探して、あげく凍え死ぬかの格差が大きく出ることになると思います。これは企業だけでなく、個人もそうです。付加価値を出す力や自分で動く力が必要になる、そういう時代に入ってきたのです。
(構成)渡辺 拓未
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