まだ消えていないギリシャのユーロ離脱危機

景気・経済観測(欧州)

11月12日のユーロ圏財務相会合では、ギリシャ支援再開の決定が見送られた。ギリシャ議会は財務相会合に先駆けて、支援再開の必須条件とされた財政緊縮・構造改革の関連法案と来年度予算案の可決に漕ぎ着けた。ユーロ圏各国政府も、ギリシャの改革努力を評価し、支援再開に向けた協議を続けている。

だが、ギリシャの公的債務の持続可能性を巡って、欧州委員会、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の間で見解の相違が続いている模様だ。ユーロ圏の財務相は11月20日に臨時会合を開き、ギリシャ問題について協議する。

ギリシャ政府は法案可決と引き換えに財政健全化の達成年度を当初計画の2014年から16年に2年間先送りすることを求めている。支援の提供国側もこれに基本的に応じる構えだが、健全化の達成ペースを緩めることにより、ギリシャの政府債務が膨れ上がることが、懸念されている。

3月の2次支援開始時の計画では、ギリシャの公的債務残高の対GDP比率を20年までに持続可能な目安とされる120%以下に縮小させるとしていた。ところが、支援開始時に想定していたよりも経済環境が悪化していることに加えて、5月・6月の議会選挙・再選挙で政策運営が事実上の休眠状態に陥ったことで、財政再建・構造改革への取り組みが遅れている。

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