紳士靴リーガルの売れ行きは堅調 9月中間決算は3割増益

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「リーガル」(REGAL)ブランドの紳士靴を展開するリーガルコーポレーションの業績が、堅調に推移している。

リーガルコーポの2013年3月期9月中間決算(12年4~9月期)は売上高169億円(前上期比169億円)、営業利益10.3億円(同30%増)と大幅な増益となった。一方で、会社側は13年3月期通期見通しとして、売上高352億円(前期比0.1%増)、営業利益21億円(同13.7%減)の従来見通しを変更していない。

下期(12年10月~13年3月)は、景気減速を背景に個人消費の冷え込みが響く可能性があるが、東洋経済は今期は増益基調を想定している(前12年3月期の営業利益は24.3億円)。

今期は小売り、卸ともに順調だ。紳士靴では梅雨時期に対応した商品や、吸汗・速乾性に優れた素材を使用した商品などを投入。婦人靴では猛暑に対応したサンダルを発売。こういった品ぞろえ拡充が全般に奏功する。加えて、割引セール期間の見直しも採算を改善する。

値頃感のあるブランド展開の強化も寄与

 来14年3月期も主力の「リーガル」を軸に、紳士靴、婦人靴ともに底堅く推移しそう。「ケンフォード」など値ごろ感のあるブランドの展開を強化していることも寄与するだろう。

また、同社は履き心地を重視した「リーガルウォーカー」などの広告宣伝を積極化し、シニア層の開拓に照準を置く。婦人靴「ナチュラライザー」はショートブーツなど品ぞろえを拡充。こういった施策により、顧客層を一層広げる狙いだ。

リーガルコーポは1902年設立の紳士・婦人靴の製造・卸・小売り老舗で、中高級品が主体。61年に米国ブラウン社と契約し「リーガル」ブランドの紳士靴の生産と販売を開始、90年には商標権を取得した。近年は国内生産能力を削減する一方、中国を軸に海外展開を加速。調達面だけでなく製造、販売規模を拡大し、ブランド浸透を図り、専門店「ナチュラライザー」の出店増などレディスも強化している。

 

梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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