日銀黒田総裁が「追加緩和」を見送った理由 「マイナス金利はいくらでも深掘りできる」

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追加緩和を見送ったが「2年程度を念頭に早期に物価目標を実現するコミットメントは変わらない」と強調。「必要ならちゅうちょなく3次元で追加緩和する」と繰り返し、「マイナス金利も、必要ならまだまだいくらでも深堀りできる」と言い切った。

マイナス金利導入で全年限の金利が大幅に低下したが、設備投資や住宅需要など実体経済に波及するには「1─2カ月でなく、もう少しかかる」が「半年も1年もかかることはない」との見方を示した。

市場関係者の間では、マイナス金利による金融機関の収益悪化を和らげるため、マイナス金利での金融機関への貸出の導入が取りざたされたが、総裁は「現時点では考えていない。今回も議論していない」とした。

マイナス金利批判に反論

金融機関の間で、マイナス金利が収益を圧迫するとの懸念が根強いことについては「金融政策は金融機関のためでなく、日本全体のためにやっている」と反論。

量的緩和もマイナス金利も、金利を押し下げる点では同じだと強調し、マイナス金利が批判されるのは「日本での導入が初めてで、システム・契約面でコストが発生するため」と解説した。

 

(竹本能文、伊藤純夫 編集:田中志保)

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